ロケット
読み:ロケット
外語:rocket
機体内に蓄えた火薬・液体燃料を燃焼させるなどして、それによって生じた大量のガスを噴出させ、その反動を利用して飛翔する飛行物体。
目次
概要
分類
エネルギー源
段数
構造
一覧
現行ロケット
開発中ロケット
過去のロケット
打ち上げ
ロケット打ち上げ国
打ち上げ方向
一般的な例
一般的でない例
日本のロケット
概要
燃料と共に
液体酸素
などの酸化剤も携行するため
大気
の存在に依存せず、
大気圏
外を飛行することができる。
このため、宇宙空間に何かを打ち上げるときや、大気圏外を飛翔する弾道ミサイルの推進装置にはロケット・エンジンが使用される。
分類
ロケットの分類方法には様々ある。
エネルギー源
ロケットのエネルギー源で分類すると、次のようになる。
化学ロケット
固体燃料ロケット
液体燃料ロケット
ハイブリッドロケット
電気ロケット
原子力ロケット
段数
段数で分類すると、次のようになる。
単段式ロケット
多段式ロケット
二段式ロケット
三段式ロケット
構造
構造で分類すると、次のようになる。
クラスター型でないロケット
クラスター型ロケット(クラスターロケット)
一覧
現行ロケット
現在使われているロケットは、次の通り(順不同)。
日本国
Μ-Vロケット
イプシロンロケット
H-IIAロケット
H-IIBロケット
アメリカ合衆国
デルタロケット
アトラスロケット
ペガサスロケット
スペースシャトル
ロシア連邦 (旧ソビエト連邦)
ソユーズ
プロトンロケット
モルニヤロケット
ウクライナ (旧ソビエト連邦)
ドニエプルロケット
ゼニットロケット
欧州
アリアン
インド
GSLV
支那
長征
イスラエル国
シャビットロケット
イラン・イスラム共和国
サフィール
開発中ロケット
開発中の主要なロケットは、次の通り(順不同)。
日本国
H3ロケット
アメリカ合衆国
宇宙発射システム
ロシア連邦
アンガラロケット
ブラジル連邦共和国
VLS-1
大韓民国
KSLV-I
過去のロケット
過去に使われていた主要なロケットは、次の通り(順不同)。
日本国
Nロケット
N-Iロケット
N-IIロケット
H-Iロケット
H-IIロケット
アメリカ合衆国
タイタンロケット
サターンロケット
ロシア連邦 (旧ソビエト連邦)
エネルギア
打ち上げ
ロケット打ち上げ国
2023(令和5)年2月現在、自力でロケットを打ち上げ、
人工衛星
を軌道に乗せた国は、次の11の国と地域である(打ち上げ成功順、併記は成功ロケット名と衛星名)。
ソビエト連邦(現・ロシア連邦): スプートニク-PS (スプートニク1号) その後、ロシアやウクライナに技術が継承されている。
アメリカ合衆国
: ジュノーI (エクスプローラー1号)
フランス共和国
: ディアマンA (アステリックス)
日本国
:
λ-4S
(
おおすみ
)
支那
:
長征1号
(東方紅)
イギリス
: ブラック・アロー (プロスペロ)
インド
: SLV (ロヒニ1号)
イスラエル国
: シャヴィト (オフェク1号)
イラン・イスラム共和国: サフィール1 (オミード)
北朝鮮
:
銀河3号2号機
(光明星3号2号機)
南朝鮮
: ヌリ号 (無名の小型衛星)
自力でロケット開発をし、更に惑星探査機開発までできる国となると、ごく僅かしかない。そのうちの一国が、日本である。
打ち上げ方向
一般的な例
人工衛星を打ち上げる場合、地球の自転に乗せるためにロケットは一般に東方向へ打ち上げる。日本の場合、東方向は
太平洋
であるので、万一の失敗の場合でも他国への被害は殆どなく、安心して発射できる。
日本では、主として
種子島宇宙センター大型ロケット発射場
から打ち上げられる。
一般的でない例
イスラエル国は特別に効率を無視して西に打っている。なぜなら、東にはイラク共和国があるからである。
打ち上げ失敗で墜落した場合はもちろんのこと、成功時であってもブースター等の燃え殻が落ちてしまった場合、
サリン
を積んだスカッドミサイルがお礼に帰ってきてしまうため、こちら方向に打ち上げることができないからである。
日本のロケット
日本の、実用衛星打ち上げ用液体燃料大型ロケットは、次の次の通りである。
N-Iロケット1号機 (N1F) 1975(昭和50)年9月9日: きく1号
N-Iロケット2号機 (N2F) 1976(昭和51)年2月29日: うめ
N-Iロケット3号機 (N3F) 1977(昭和52)年2月23日: きく2号
N-Iロケット4号機 (N4F) 1978(昭和53)年2月16日: うめ2号
N-Iロケット5号機 (N5F) 1979(昭和54)年2月6日: あやめ
N-Iロケット6号機 (N6F) 1980(昭和55)年2月22日: あやめ2号
N-IIロケット1号機 (N7F) 1981(昭和56)年2月11日: きく3号
N-IIロケット2号機 (N8F) 1981(昭和56)年8月10日: ひまわり2号
N-Iロケット7号機 (N9F) 1982(昭和57)年9月3日: きく4号
N-IIロケット3号機 (N10F) 1983(昭和58)年2月4日: さくら2号a
N-IIロケット4号機 (N11F) 1983(昭和58)年8月6日: さくら2号b
N-IIロケット5号機 (N12F) 1984(昭和59)年1月23日: ゆり2号a
N-IIロケット6号機 (N13F) 1984(昭和59)年8月10日: ひまわり3号
N-IIロケット7号機 (N14F) 1986(昭和61)年2月12日: ゆり2号b
H-Iロケット試験機1号機 (H15F) 1986(昭和61)年8月13日05:45(
12日
@906)
N-IIロケット8号機 (N16F) 1987(昭和62)年2月19日: もも1号
H-Iロケット試験機2号機 (H17F) 1987(昭和62)年8月27日18:20(@430): 技術試験衛星V型(ETS-V) きく5号
H-Iロケット3号機 (H18F) 1988(昭和63)年2月19日19:05(@461): 通信衛星3号-a(CS-3a)
H-Iロケット4号機 (H19F) 1988(昭和63)年9月16日18:59(@457): 通信衛星3号-b(CS-3b)
H-Iロケット5号機 (H20F) 1989(平成元)年9月6日04:11(
5日
@840): 静止気象衛星4号(GMS-4)
ひまわり4号
H-Iロケット6号機 (H21F) 1990(平成2)年2月7日10:33(@106): 海洋観測衛星1号-b(MOS-1b) もも1号
H-Iロケット7号機 (H22F) 1990(平成2)年8月28日18:05(@420): 放送衛星3号-a(
BS-3a
) ゆり3号a
H-Iロケット8号機 (H23F) 1991(平成3)年8月25日17:40(@402): 放送衛星3号-b(
BS-3b
) ゆり3号b
H-Iロケット9号機 (H24F) 1992(平成4)年2月11日10:50(@118): 地球資源衛星1号(JERS-1) ふよう1号
H-IIロケット試験機1号機
(H-II・1F) 1994(平成6)年2月4日07:20(
3日
@972)
H-IIロケット試験機2号機
(H-II・2F) 1994(平成6)年8月28日16:50(@368)
H-IIロケット試験機3号機
(H-II・3F) 1995(平成7)年3月18日17:01(@375)
H-IIロケット4号機
(H-II・4F) 1996(平成8)年8月17日10:53(@120)
H-IIロケット6号機
(H-II・6F) 1997(平成9)年11月28日06:27(
27日
@935)
H-IIロケット5号機
(H-II・5F) 1998(平成10)年2月21日16:55(@371) (失敗)
H-IIロケット8号機
(H-II・8F) 1999(平成11)年11月15日16:29(@353) (失敗)
H-IIAロケット試験機1号機
(H-IIA・TF1) 2001(平成13)年8月29日16:00(@333):
VEP-2
H-IIAロケット試験機2号機
(H-IIA・TF2) 2002(平成14)年2月4日11:45(@156):
VEP-3
H-IIAロケット3号機
(H-IIA・F3) 2002(平成14)年9月10日17:20(@388):
こだま
、
USERS
H-IIAロケット4号機
(H-IIA・F4) 2002(平成14)年12月14日10:31(@104):
みどりII
H-IIAロケット5号機
(H-IIA・F5) 2003(平成15)年3月28日10:27(@102):
情報収集衛星
(IGS)
H-IIAロケット6号機
(H-IIA・F6) 2003(平成15)年11月29日13:33(@231) (失敗)
H-IIAロケット7号機
(H-IIA・F7) 2005(平成17)年2月26日18:25(@434):
ひまわり6号
(
MTSAT-1R
)
H-IIAロケット8号機
(H-IIA・F8) 2006(平成18)年1月24日10:33(@106): ALOS(陸域観測技術衛星
だいち
)
H-IIAロケット9号機
(H-IIA・F9) 2006(平成18)年2月18日15:27(@310):
ひまわり7号
(運輸多目的衛星2号機)
H-IIAロケット10号機
(H-IIA・F10) 2006(平成18)年9月11日13:35(@232): 情報収集衛星(IGS) 光学2号機
H-IIAロケット11号機
(H-IIA・F11) 2006(平成18)年12月18日15:32(@313): ETS-VIII(
技術試験衛星VIII型「きく8号」
)
H-IIAロケット12号機
(H-IIA・F12) 2007(平成19)年2月24日13:41(@236): 情報収集衛星(IGS) レーダー2号機、光学衛星3号機実証衛星
H-IIAロケット13号機
(H-IIA・F13) 2007(平成19)年9月14日10:31:01(@104):
かぐや
(月周回衛星)
H-IIAロケット14号機
(H-IIA・F14) 2008(平成20)年2月23日16:55(@371):
きずな
(超高速インターネット衛星)
H-IIAロケット15号機
(H-IIA・F15) 2009(平成21)年1月23日12:54(@204):
いぶき
(温室効果ガス観測技術衛星)
H-IIBロケット試験機
(H-IIB TF1) 2009(平成21)年9月11日02:01:46(
10日
@751):
こうのとり1号機
H-IIAロケット16号機
(H-IIA・F16) 2009(平成21)年11月28日10:21(@097): 情報収集衛星 光学3号機
H-IIBロケット2号機
(H-IIB F2) 2010(平成22)年1月22日14:37:57(@276):
こうのとり2号機
H-IIAロケット17号機
(H-IIA・F17) 2010(平成22)年5月21日06:58:22(
20日
@957): 金星探査機
あかつき
(PLANET-C)
H-IIAロケット18号機
(H-IIA・F18) 2010(平成22)年9月11日20:17:00(@511):
みちびき
(準天頂衛星)
H-IIAロケット19号機
(H-IIA・F19) 2011(平成23)年9月23日13:36(@233): 情報収集衛星 光学4号機
H-IIAロケット20号機
(H-IIA・F20) 2011(平成23)年12月12日10:21(@097): 情報収集衛星 レーダ3号機
H-IIAロケット21号機
(H-IIA・F21) 2012(平成24)年5月18日01:39(
17日
@735): しずく(第一期水循環変動観測衛星 GCOM-W1)
H-IIBロケット3号機
(H-IIB F3) 2012(平成24)年7月21日11:06:18(@129):
こうのとり3号機
H-IIAロケット22号機
(H-IIA・F22) 2013(平成25)年1月27日13:40(@236): 情報収集衛星 レーダ4号機、光学実証衛星
H-IIBロケット4号機
(H-IIB F4) 2013(平成25)年8月4日04:48:46(
3日
@867):
こうのとり4号機
H-IIAロケット23号機
(H-IIA・F23) 2014(平成26)年2月28日03:37(
27日
@817): 全球降水観測(GPM)計画主衛星
H-IIAロケット24号機
(H-IIA・F24) 2014(平成26)年5月24日12:05:14(@170): 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)
H-IIAロケット25号機
(H-IIA・F25) 2014(平成26)年10月7日14:16:00(@261): 静止気象衛星
ひまわり8号
H-IIAロケット26号機
(H-IIA・F26) 2014(平成26)年12月3日13:22:04(@223): 小惑星探査機
はやぶさ2
H-IIAロケット27号機
(H-IIA・F27) 2015(平成27)年2月1日10:21(@097): 情報収集衛星 レーダ予備機
H-IIAロケット28号機
(H-IIA・F28) 2015(平成27)年3月26日10:21(@097): 情報収集衛星 光学5号機
H-IIBロケット5号機
(H-IIB・F5) 2015(平成27)年8月19日20:50:49(@535):
こうのとり5号機
H-IIAロケット29号機
(H-IIA・F29) 2015(平成27)年11月24日15:50(@326): Telstar 12 VANTAGE
H-IIAロケット30号機
(H-IIA・F30) 2016(平成28)年2月17日17:45:00(@406): X線天文衛星
ひとみ
H-IIAロケット31号機
(H-IIA・F31) 2016(平成28)年11月2日15:20(@305): 静止気象衛星
ひまわり9号
H-IIBロケット6号機
(H-IIB・F6) 2016(平成28)年12月9日22:26:47(@601):
こうのとり6号機
H-IIAロケット32号機
(H-IIA・F32) 2001(平成13)年8月29日16:00(@333): Xバンド防衛通信衛星2号機「きらめき2号」
H-IIAロケット33号機
(H-IIA・F33) 2017(平成29)年3月17日10:20:00(@097): 情報収集衛星 レーダ5号機
H-IIAロケット34号機
(H-IIA・F34) 2017(平成29)年6月1日09:17:46(@054): みちびき2号機(準天頂衛星)
H-IIAロケット35号機
(H-IIA・F35) 2017(平成29)年6月1日09:17:46(@054): みちびき3号機(準天頂衛星)
H-IIAロケット36号機
(H-IIA・F36) 2017(平成29)年10月10日07:01:37(
9日
@959): みちびき4号機(準天頂衛星)
H-IIAロケット37号機
(H-IIA・F37) 2017(平成29)年12月23日10:26:22(@101): 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)、超低高度衛星技術試験機「つばめ」(SLATS)
H-IIAロケット38号機
(H-IIA・F38) 2018(平成30)年2月27日13:34:00(@231): 情報収集衛星 光学6号機
H-IIAロケット39号機
(H-IIA・F39) 2018(平成30)年6月12日13:20:00(@222): 情報収集衛星 レーダ6号機
H-IIBロケット7号機
(H-IIB・F7) 2018(平成30)年9月23日02:52:27(
22日
@786):
こうのとり7号機
H-IIAロケット40号機
(H-IIA・F40) 2018(平成30)年10月29日13:08:00(@213): いぶき2号、ハリーファサット(KhalifaSat)
H-IIBロケット8号機
(H-IIB・F8) 2019(令和元)年9月25日01:05:57(
24日
@712):
こうのとり8号機
H-IIAロケット41号機
(H-IIA・F41) 2020(令和2)年2月9日10:34(@106): 情報収集衛星 光学7号機
H-IIBロケット9号機
(H-IIB・F9) 2020(令和2)年5月21日02:31:00(
20日
@771):
こうのとり9号機
H-IIAロケット42号機
(H-IIA・F42) 2020(令和2)年7月20日06:58:14(
19日
@957): Hope
H-IIAロケット43号機
(H-IIA・F43) 2020(令和2)年11月29日16:25(@350): データ中継衛星1号機・光データ中継衛星
H-IIAロケット44号機
(H-IIA・F44) 2021(令和3)年10月26日11:19:37(@138):
みちびき
初号機後継機(準天頂衛星)
H-IIAロケット45号機
(H-IIA・F45) 2021(令和3)年12月23日00:32:00(
22日
@688): Inmarsat-6シリーズ初号機衛星(英インマルサット社)
H-IIAロケット46号機 (H-IIA・F46) 2023(令和5)年1月26日10:50:00(@118): 情報収集衛星 レーダ7号機
H3ロケット試験機1号機
(H3 TF1) 2023(令和5)年3月7日10:37:55(@109): 先進光学衛星「だいち3号」(ALOS-3) (失敗)
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