H-IIBロケット8号機
読み:エイチトゥービー-ロケット-はちごうき
外語:H-IIB F8: H-IIB Launch Vehicle No.8

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)により開発されたH-IIBロケットの8号機で、本番 第7号機。
目次

概要
 H-IIBロケットの第8号機であり、日本の大型液体燃料ロケット第79号機である。
 「H-IIB・F8」とも呼ばれる。
 2019(令和元)年9月24日に種子島宇宙センター大型ロケット発射場の吉信第2射点より発射方位角108.5°で打ち上げられた。

諸元

ロケットの仕様

ペイロード(積載物)

補足
 この機体から、打ち上げに関する情報提供は全て三菱重工業株式会社から実施されるようになった。
 従来は、打ち上げ前にロケットの機体に関する情報がJAXAよりプレスリリースとして提供されていたが、今回、三菱重工業はそういった資料は一切公開しておらず、ロケットの機体の仕様については詳細が不明となっている。

打ち上げ

計画
 打ち上げ時刻は、国際宇宙ステーションの軌道により決定されており、2019(令和元)年7月29日に大まかな日程、2019(令和元)年9月9日に正確な計画が発表された。
 打ち上げ時刻は秒単位で決定されるが、これは最新の国際宇宙ステーションの軌道により決定される。予備期間中の打ち上げ日及び時刻については、国際宇宙ステーションの運用に係る国際調整により決定する。

火災
 2019(令和元)年9月11日03:05(10日@795)頃、打ち上げ準備中のH-IIBロケットが載った移動発射台の開口部から火災が発生し、この日の打ち上げは中止された。
 発射台のSRB-AIII軸とIV軸の間の開口部(ロケットから出る噴煙を通し外に導く穴)付近から出火したとされる。現場には人が立ち入れないことから遠隔で水を掛けて消火活動し、05:10頃に火が見えなくなったとしている。原因調査および機体・設備への影響確認には相応の時間を要するため、この日の打ち上げの中止が決定された。
 調査の結果、推進薬充填作業でエンジンの排出口から滴下する酸素が、開口部耐熱材に吹きかかり続ける状態で、発生した静電気が発火源となって延焼した可能性が高いとしている。対策を講じた上、機体と設備は健全を確認したとしている。

再打ち上げ
 打ち上げ時刻は2019(令和元)年9月20日に発表された。
 しかし翌日2019(令和元)年9月21日、最新のISSおよびソユーズ宇宙船の軌道解析の結果、「こうのとり」分離後のロケット第2段機体がソユーズ宇宙船に接近する可能性があるとし、1日延期されている。
 2019(令和元)年9月23日に正確な打ち上げ時刻が発表された。

沿革

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