技術試験衛星VIII型「きく8号」
読み:ぎじゅつしけんえいせい-はちがた-きくはちごう
外語:ETS-VIII: Engineering Test Satellite VIII

 2006(平成18)年12月18日にH-IIAロケット11号機で打ち上げられた技術試験衛星。
目次

人工衛星の情報

基本情報

沿革

特徴

目的
 東経約146°に配置される静止衛星で、ミッションは3年間。
 静止軌道初期重量が3トン級という、日本初の大型衛星となった。
 この衛星は19m×17mの大型展開アンテナ(LDR)を2基搭載し、携帯電話程度の小型通信装置の電波を中継する移動体通信実験を行なうことを目的としている。
 アンテナは、Sバンド対応の高精度メッシュ鏡面アンテナである。
 また、位置情報サービス(いわゆるGPSなど)で必要とされる高精度の時計の軌道上実証も行なわれる。

愛称等
 愛称の「きく8号」は、打ち上げ前の2006(平成18)年10月21日に発表された。通常は打ち上げ成功後に命名、発表されるので、これは珍しいことである。
 同時に、キャッチフレーズと、きく8号をモチーフに描かれたシンボルキャラの「きくはちぞう」も公表された。衛星のシンボルキャラが作られるのは今回が初である。
 キャッチフレーズは「大きなアンテナがひらく未来の扉、届ける安心 ‐大型衛星を使った新しい携帯通信の世界へ‐」である。

アンテナ展開
 非常に巨大なアンテナであるため、展開も非常に難易度が高い。
 二枚あるうち、まず送信アンテナは2006(平成18)年12月25日17:31(@396)より開始し、成功した。
 次いで、受信アンテナは2006(平成18)年12月26日18:56(@455)より2006(平成18)年12月26日20:10(@506)にかけて、沖縄局からのコマンドにより実施された。
 双方共に、衛星からのテレメトリデータ及び搭載カメラの画像により、正常に展開されたことが確認された。

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