ひまわり7号
読み:ひまわり-ななごう
外語:MTSAT-2

 運輸多目的衛星2号 ひまわり7号。世界気象機関による世界気象監視計画の一環として、日本が打ち上げた多機能気象衛星。
目次

概要
 東経140°赤道上、高度約35,800kmの静止軌道上に配置されている。
 ひまわり6号が故障した場合の予備機として打ち上げられ、6号の設計上の運用期限が切れた2010(平成22)年夏以降は運用を継承し、7号で主たる観測が実施されていた。
 また、太平洋上の航空管制も行なう。
 2015(平成27)年夏にひまわり8号に交代し、待機衛星となった。

情報

基本情報

沿革

特徴

機能
 東経145°赤道上、高度約35,800kmの静止軌道上に配置されている。
 2006(平成18)年9月4日より待機運用が開始されたため、万一ひまわり6号に障害が発生しても、その復旧まで観測を代行することが出来るようになった。
 但しひまわり7号の観測機能は通常はオフになっているので、画像取得開始までは2〜3時間の準備時間が必要である。
 また、気象観測だけではなく、飛行機の交通整理用の機能も持っている。

名称
 静止軌道に乗った時点で成功と判断され、名称が発表されるとされており、打ち上げ成功時点では名称は発表されなかった。
 打ち上げ成功当日の記者会見によると、安富正次国土交通省審議官は「なんとなくだが、名称はひまわり7号だろうと考えている。」と述べた。
 そして2006(平成18)年2月24日、2006(平成18)年2月23日23:35(@649)に静止軌道に投入されたと発表し、名称として「ひまわり7号」が正式に発表された。

メーカー
 MTSAT-1R(ひまわり6号)とは違い、三菱電機に発注が掛けられた。
 MTSAT-1が予定通り打ち上げられていれば2004(平成16)年夏頃打ち上げ予定だったが、予定は大幅に狂ってしまった。

障害

太陽妨害
 2010(平成22)年10月7日11:00(@124)頃、衛星と太陽がアンテナから見て直線上に重なり、地上アンテナと衛星を結んだ直線上を太陽が横切る「太陽妨害」が発生した。
 この影響で、衛星の電波と太陽からの電磁波が重なり、データを受信した気象衛星通信所の画像処理システムが誤動作を起こすという珍事が発生した。
 2010(平成22)年10月12日にシステムが復旧し、10月22日から観測を再開すると発表された。

地上施設障害
 2011(平成23)年8月3日、気象衛星通信所(埼玉県比企郡鳩山町)にある地上の通信システム障害により、ひまわり7号からの衛星画像が配信不能となった。
 障害発生から1時間後に、運用期限が切れ予備機となっていたひまわり6号で観測を切り換え、障害の原因調査と回復に当たったが、その間3回に渡り衛星画像が配信できなかったとする。
 問題は、ネットワーク機器の故障が原因と判明、機器の交換の後、2011(平成23)年8月16日11:00(@124)から運用を再開した。

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