カルシウム

読み:カルシウム
外語:Ca: Calcium 学名 , Calcium 英語 , Kalzium ドイツ語 , Calcium フランス語 , Calcio スペイン語 , Кальций ロシア語 , كلسيوم アラビア語 , 大陸簡体 , 台灣正體 , kalci/o エスペラント
品詞:名詞

2族アルカリ土類金属に属する銀白色の金属元素。

目次

基本情報

原子情報

  • 原子量: 40.078(4)
  • 電子配置:
    • 1s2、2s2、2p6、3s2、3p6、4s2
    • [Ar]4s2
  • 電子殻: 2、8、8、2
  • 原子価: 2
  • 酸化数: 0、+2

物理特性

同位体

質量数は、34から58までが確認されている。安定同位体は五つある。

  • 40Ca
  • 42Ca
  • 43Ca
  • 44Ca
  • 46Ca
同位体核種天然存在比半減期崩壊崩壊後生成物
34Ca 陽子放出33K
35Ca β+崩壊35K
36Ca β+崩壊36K
37Ca β+崩壊37K
38Ca β+崩壊38K
39Ca β+崩壊39K
40Ca96.941%安定核種(中性子数20)
41Ca10.3万年EC崩壊41K
42Ca0.647%安定核種(中性子数22)
43Ca0.135%安定核種(中性子数23)
44Ca2.086%安定核種(中性子数24)
45Ca162.61日β崩壊45Sc
46Ca0.004%安定核種(中性子数26)
47Ca4.536日β崩壊47Sc
48Ca6×1018崩壊48Ti
β崩壊48Sc
49Ca β崩壊49Sc
50Ca β崩壊50Sc
51Ca β崩壊51Sc
52Ca β崩壊52Sc
53Ca β崩壊53Sc
54Ca β崩壊54Sc
55Ca β崩壊55Sc
56Ca β崩壊56Sc
57Ca β崩壊57Sc
58Ca β崩壊58Sc

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

空気中で表面が酸化する。

生物の骨や歯の主成分であり、人間では99%がや歯の中にあるとされる。

また心臓の拍動にも必須の元素である。

必須元素

日本では概ね成人で10mg/kgを摂るべきとされ、体重60kgなら600mgが一日の所要量となる。

成長期の子供は800mg/日、妊婦や授乳婦は1100mg/日が所要量と言われている。

但し摂れば良いというものでもなく、日本では2000(平成12)年度から摂取量の上限値2500mg/日が定められた。

食品からの摂取

しかし日本の場合、土壌中に含有するカルシウムは決して多くなく、そのために水や野菜に含まれる絶対量が少ない。

また日本では乳製品の摂取量が少ないこともあり、不足しがちのミネラルとしてよく指摘されている。昔は、小魚などを食べていたので不足していなかったが、最近はあまり食べられなくなったため、不足が深刻化している。

カルシウムは吸収性の悪いミネラルであるが、食品中の他の成分などで更に吸収が阻害されやすい。例えばホウレン草の成分、蓚酸などが良くないと言われる。逆にビタミンDで吸収率が向上する。

欠乏症

欠乏すると、脱毛、湿疹、結膜炎、筋肉痛、感覚異常などを来すとされ、また骨が脆くなり骨粗鬆症を発症する。

多く含まれる食品

牛乳ヨーグルトチーズなどの乳製品、公魚(ワカサギ)などの小魚、豆腐納豆などの豆、ナッツ類、そして小松菜などに多く含まれる。

危険性

  • 引火点: (該当資料なし)
  • 発火点: (該当資料なし) 細かくすると空気中で発火する
  • 爆発限界: (該当資料なし)

有害性

  • 刺激
    • 腐食性: (該当資料なし)
    • 刺激性: 眼を刺激する
    • 感作性: (該当資料なし)
  • 毒性
    • 急性毒性: (該当資料なし)
    • 慢性毒性: (該当資料なし)
    • がん原性: (該当資料なし)
    • 変異原性: (該当資料なし)
    • 生殖毒性: (該当資料なし)
    • 催畸形性: (該当資料なし)
    • 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

  • 分解性: (該当資料なし)
  • 蓄積性: (該当資料なし)
  • 魚毒性: (該当資料なし)

1808(文化5)年にイギリスのハンフリー・デービーが発見した。

名前の由来は、ラテン語で石灰岩を意味する「calx」から。

様々な酸と塩を作る。

  • 塩化カルシウム (CaCl2) (10043-52-4)
  • カルシウムカーバイド (CaC2) 還元剤
  • カルメロースカルシウム
  • グルコン酸カルシウム (C12H22CaO14) (299-28-5)
  • 琥珀酸トコフェロールカルシウム (C66H106CaO10) (14638-18-7) ビタミンE
  • 酸化カルシウム (CaO) (1305-78-8) 生石灰
  • 水酸化カルシウム (Ca(OH)2) (1305-62-0) 消石灰
  • ステアリン酸カルシウム (C36H70CaO4) (1592-23-0)
  • 炭酸カルシウム (CaCO3) (471-34-1)
  • 乳酸カルシウム (C6H10CaO6) (814-80-2)
  • パラアミノサリチル酸カルシウム 抗結核剤
  • パントテン酸カルシウム (C18H32CaN2O10) (137-08-6) ビタミンB5
  • ペントバルビタールカルシウム (C22H34CaN4O6) (7563-42-0) バルビツール酸系催眠鎮静剤
  • ホスホマイシンカルシウム (C3H5CaO4P·H2O) (26016-98-8) 抗生物質
  • ポリスチレンスルホン酸カルシウム 高カリウム血症改善剤
  • ホリナートカルシウム (C20H21CaN7O7) (1492-18-8) 解毒剤
  • ムピロシンカルシウム (C52H86CaO18·2H2O) (115074-43-6) 抗菌剤
  • 燐酸水素カルシウム (CaHPO4) 研磨剤
  • 燐酸二水素カルシウム (Ca(H2PO4)2)
関連するリンク
ICSC 国際化学物質安全性カード
用語の所属
元素
典型金属元素
アルカリ土類金属
CA
関連する用語
心筋細胞

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