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質量数は、73から107までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は四つある。
なお、このうちストロンチウム84(84Sr)は、長寿命放射性同位体であるらしい。
同位体核種 | 天然存在比 | 半減期 | 崩壊 | 崩壊後生成物 |
---|---|---|---|---|
73Sr | ‐ | β+崩壊 | 73Rb | |
74Sr | ‐ | β+崩壊 | 74Rb | |
75Sr | ‐ | β+崩壊 | 75Rb | |
76Sr | ‐ | β+崩壊 | 76Rb | |
77Sr | ‐ | β+崩壊 | 77Rb | |
78Sr | ‐ | β+崩壊 | 78Rb | |
79Sr | ‐ | β+崩壊 | 79Rb | |
80Sr | ‐ | β+崩壊 | 80Rb | |
81Sr | ‐ | β+崩壊 | 81Rb | |
82Sr | ‐ | 25.55日 | EC崩壊 | 82Rb |
83Sr | ‐ | 1.35日 | EC崩壊 | 83Rb |
β+崩壊 | 83Rb | |||
84Sr | 0.56% | 安定核種(中性子数46) | ||
85Sr | ‐ | 64.84日 | EC崩壊 | 85Rb |
85mSr | ‐ | IT崩壊 | 85Sr | |
β+崩壊 | 85Rb | |||
86Sr | 9.86% | 安定核種(中性子数48) | ||
87Sr | 7.00% | 安定核種(中性子数49) | ||
87mSr | ‐ | IT崩壊 | 87Sr | |
EC崩壊 | 87Rb | |||
88Sr | 82.58% | 安定核種(中性子数50) | ||
89Sr | ‐ | 50.53日 | β−崩壊 | 89Y |
90Sr | ‐ | 28.78年 | β−崩壊 | 90Y |
91Sr | ‐ | β−崩壊 | 91Y | |
92Sr | ‐ | β−崩壊 | 92Y | |
93Sr | ‐ | β−崩壊 | 93Y | |
94Sr | ‐ | β−崩壊 | 94Y | |
95Sr | ‐ | β−崩壊 | 95Y | |
96Sr | ‐ | β−崩壊 | 96Y | |
97Sr | ‐ | β−崩壊 | 97Y | |
98Sr | ‐ | β−崩壊 | 98Y | |
99Sr | ‐ | β−崩壊 | 99Y | |
100Sr | ‐ | β−崩壊 | 100Y | |
101Sr | ‐ | β−崩壊 | 101Y | |
102Sr | ‐ | β−崩壊 | 102Y | |
103Sr | ‐ | β−崩壊 | 103Y | |
104Sr | ‐ | β−崩壊 | 104Y | |
105Sr | ‐ | β−崩壊 | 105Y | |
106Sr | ‐ | β−崩壊 | 106Y | |
107Sr | ‐ | β−崩壊 | 107Y |
安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。
ストロンチウムはカルシウムとよく似た生理反応を示すが、カルシウムとは違い必須性は確立されておらず、このため必須元素には含まれていない。
ヒトにおいては若いほどよく吸収するとされている。吸収されたストロンチウムの約99%は骨に貯蔵されるため、年齢を重ねるごとに骨に含まれるストロンチウムの濃度が上昇する。そのため放射性ストロンチウムの摂取は長期間の内部被爆の原因となる。
吸収は、小腸のうち十二指腸と回腸から主になされる。しかし腸から吸収されたストロンチウムの9割以上は、胆汁として大便、または腎臓を介して尿として排泄されてしまい、残ったごく一部が血液で骨や歯に運ばれてカルシウムと共に機能する。
また、ストロンチウムが骨に吸収されやすいという特徴を生かし、放射性同位体である「ストロンチウム89」が骨腫瘍の治療に使われている。
静脈注射するためのストロンチウム89製剤があり、例えば日本化薬の「骨移転疼痛緩和剤メタストロン注」は、成人で1回2.0MBq/kg(200万ベクレル/kg体重)、最大141MBq(1億4100万ベクレル)までを用い、反復投与時は3ヶ月以上を開けること、と説明にある。製品1バイアル3.8mLで141MBqとなる。
骨に吸収されやすいとは言っても、放射線で身体に影響を及ぼすためには、静脈注射でも1億ベクレル程度は必要ということである。
ストロンチウムはカルシウム同様、食品中に含まれるが、その量は地勢によって変動する。
動物(肉)よりも植物(野菜類)に多く含まれており、また水に含有することもある。
こうして概ね、一日の食事中に数mgのストロンチウムが摂取される。
必須性が認められていない、つまり欠乏症は確認されていない。
毒性についても確認されていない。小児の齲歯(いわゆる虫歯)にはストロンチウム含有量が健康な歯よりも多いという報告もあるが、真偽は不明である。
1808(文化5)年にイギリスのハンフリー・デービーにより発見された。
名前は、ストロンチウムが含まれている鉱物の産地であるスコットランドの鉱山の名前(strontian)が語源である。
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