肝臓で作られ、胆嚢や十二指腸に流れる緑黄色の物質。
コレステロール、胆汁酸、赤血球の代謝物質ビリルビン(胆汁色素)、アルカリホスファターゼなどを成分とする。
胆汁は、1日に700ml〜1L程度作られている。
胆汁を作る事で、血中のコレステロール濃度の調整を行なうという意味もある。
胆汁中には消化酵素などは含まれていないが、胆汁酸塩に脂肪の消化吸収を助ける働きがある。例えば大きな脂肪球を小さな脂肪球にしてリパーゼの作用を受けやすくしたり(乳化作用)、リポ蛋白質を形成して小腸での吸収を助けたりする(ミセル化作用)。
脂肪(特に動物性脂肪)を多く摂ると、その分胆汁が分泌される。この分泌される中の胆汁酸は1次胆汁酸と呼ばれるが、腸内細菌によって2次胆汁酸と呼ばれる物質に変化する。この物質は動物実験では大腸がんの発がん促進因子であることが確認されている。
万一胆汁の経路が何らかの病気により遮断されると、皮膚が黄色くなり痒くなる「黄疸」を発症する。成分中のビリルビンが黄色いため、これが蓄積すると皮膚が黄色くなる。また胆汁酸が痒みの原因となる。
その味は苦いらしい。ちなみに大便が通常茶色く、尿が通常淡黄色なのは、胆汁中のビリルビン色素(あるいはそれが変化したもの)が含まれるためである。
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