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崩壊の一種で、質量数を変えることなく、陽子・中性子の変換が行なわれる現象。
β崩壊は、マクロな視点と、ミクロな視点で、様々に解釈することが可能である。
また、β崩壊は様々なモードがあり、よく知られるもので、次のようなものがある。
同一の核種でも、複数の崩壊モードを持つものがある。それぞれは、一定の確率によって選択される。
β−崩壊は、原子レベルで見ると、原子核中の中性子が電子(β粒子)と反電子ニュートリノを放出して陽子になる。このため原子は原子番号が一つ大きくなる。
通常は、安定核種よりも中性子数の多い核種で起こり、生じる核種(娘核種)は安定核種であることが多い。
核子レベルでは、β−崩壊は次のように記述できる。
n → p+ + e− + νe
クォークレベルで見ると、中性子(udd)のd(ダウンクォーク)からW−ウィークボソンが放出されてu(アップクォーク)へと変化し、結果として陽子(uud)となる。また放出されたW−ウィークボソンは崩壊によって反電子ニュートリノと電子となる。
クォークレベルでは、β−崩壊は次のように記述できる。
d(1/3)− → u(2/3)+ + W−
W− → e− + νe
∴ d(1/3)− → u(2/3)+ + e− + νe
β+崩壊は、原子レベルで見ると、陽子が陽電子(β粒子)と電子ニュートリノを放出して中性子になる。このため原子は原子番号が一つ小さくなる。
通常は、安定核種よりも中性子数の少ない核種で起こり、生じる核種(娘核種)は安定核種であることが多い。
核子レベルでは、β+崩壊は次のように記述できる。
p+ → n + e+ + νe
クォークレベルで見ると、陽子(uud)のu(アップクォーク)からW+ウィークボソンが放出されてd(ダウンクォーク)へと変化し、結果として中性子(udd)となる。また放出されたW+ウィークボソンは崩壊によって電子ニュートリノと陽電子となる。
クォークレベルでは、β+崩壊は次のように記述できる。
u(2/3)+ → d(1/3)− + W+
W+ → e+ + νe
∴ u(2/3)+ → d(1/3)− + e+ + νe
陽子が、軌道上の電子を捕獲吸収して中性子に変化し、その際に電子ニュートリノとX線(特性X線)を放つ現象。このため原子は原子番号が一つ小さくなる。
反応のメカニズムは異なるが、その結果は、β+崩壊と同様である。
p+ + e− → n + νe
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