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東京都交通局の路線(都営地下鉄)の一つ。都市計画12号線。リニアモーターで走る地下鉄である。
路線は放射部と環状部で構成されており、路線全体としては「6」の字を描くように作られている。
都庁前〜新宿は、放射部でもあり環状部でもある。東京都の資料でさえ、環状部扱いしたり、放射部扱いしたりと、統一が取られていない状況である。
この区間は都交通局が建設したので、それを強調するのなら都庁前〜新宿は放射部となるが、一般的な解釈では都庁前〜新宿は環状部である。
以下、(ラチ内)はラチ内乗り継ぎ可能なことを示し、記述の無いものは全てラチ外乗り継ぎとなるものを示す。
なお、※を附したものは、十分乗り換え可能だが運賃上は乗り継ぎ扱いにならないもの。
大江戸線は郊外から都心に向かう乗客を受け入れるものではなく、既存の鉄道ネットワークを相互に連絡することにより経路を短くすることが主眼に置かれた。にもかかわらず、完成した大江戸線は乗り換えが不便である。
また、他線と相互乗り入れをすることは全く考えられていなかった。そのため、大江戸線では地下鉄建設費を圧縮するために、小断面トンネル(外径5.3m)、小型車両(16.5m車体)を採用することになった。
急曲線、急勾配に対応するためにリニアモーター駆動方式が導入されている。逆に、通常のモーターは積まれていない。
その他の特徴として、次のようなものがある。
駅設備としては交通バリアフリー法に先立って、全ての駅でバリアフリー化が行なわれているのが特徴である。
しかし、とある調査のバリアフリー化調査では、大江戸線の段差解消率がなぜか0%になってしまった。これは、エレベーターは外部から内部の様子を見られる状態でなければならない(すなわちシースルー)と定められたが、大江戸線がこの用件を満たさなかったためである。
しかしこれは、法律施行前に建設されたがための宿命であり、仕方がないことであるのかもしれない。
建設工事的には六本木での大掘削工事、麻布十番での大出水、大門(浜松町)での軟弱地盤など難工事の連続であった。
また、最後発で行なわれた地下鉄工事であるため、既存の地下構造物をいかに避けて工事するかも問題であった。
飯田橋では首都高速の基礎はわずか2m〜3m差でかわしたが、上野御徒町ではJR了承の元、やむを得ず東北・上越新幹線のトンネルにめり込ませざるを得なかった。しかもこの区間の工事で失敗し事故が発生した。
そんな工事が続いた結果か、建設費は雪ダルマ式に膨らみ、環状部建設の工事費だけで9886億円と、当初予算を3000億円近く超過するという異常事態になった。
このあおりを受けて、新宿西口〜新宿間は直接結ばれなくなり、浅草線蔵前駅を移動させる計画もなくなり、蔵前駅の大江戸線と浅草線は「地上乗り換え」になってしまったと言われている。
当初、石原慎太郎都知事から「ペイできない地下鉄を作ってしまった」と言われたり、全線開通1年目の乗降客数が見込みの60%程度だったために東京都交通局は各方面から叩かれる結果となってしまった。
しかし、大江戸線開通前の定期券切替の為に定期券売り場の前に長蛇の列ができたり、当時の営団総裁が(乗り継ぎ料金の割引が50円から70円になるのも合わせて)営業収入の大幅な減少を恐れていた(結果としてそれは杞憂に終わったが)ことから分かるように、潜在的に多くの乗客が見込める路線である。
開通後すぐ発覚した問題は勝どき駅の容量不足で、すぐさま中央区区議会の議題として取り上げられ、都議会にも飛び火した。そのため駅開業から1年も経たないうちに新しい出入り口の増設決定がされるという、オンブスマンなどから問題視されそうな事態になった。
2007(平成19)年現在では特に放射部の混雑が酷く、編成数を増やすことも検討されている段階である。
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