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京成電鉄の路線の一つ。2010(平成22)年7月17日開業。
JRとの並走区間は、JRの情報も併記(区間→線路名→事業者の順にぶら下げる)。
成田新幹線計画が1983(昭和58)年に頓挫(正式な中止は1987(昭和62)年の国鉄分割民営化時)して以来、成田空港と都心を結ぶアクセス鉄道の不十分さが指摘され続けてきた。特に山手線から成田空港までの所要時間が50分台というのが問題視されていて、そのために成田空港は不便な空港というレッテルを貼られてしまうことになった。
2001(平成13)年の小泉政権においては景気対策が主要な政策であったが、この際に都市再生プロジェクトの一環として成田空港の機能強化とアクセス手段の強化が謳われていて、その中に空港アクセス鉄道の改善というものがあった。
プランは複数あったようだが、すでに印旛日本医大まで鉄道路線が延びていてその延伸がもっとも費用対効果が高いということで、その計画が採用されたのである。
都営1号線系統との相互乗り入れの関係上、列車種別は多くなっている。
特急、急行、各駅停車は既存の北総線の列車種別である。新規開業区間の印旛日本医大〜成田空港は成田スカイアクセスとアクセス特急のみが走る。成田スカイアクセスは京成上野〜成田空港間の運転、アクセス特急は羽田空港〜成田空港間の運転で、ラッシュ時は西馬込行、夕方は上野行がある。
成田空港周辺の線路用地は、かつて計画されていながら頓挫した成田新幹線用の路盤の一部が利用された。
この路盤は複線用で確保されており、これ以上の拡幅も不可能では無いが現実的ではない。さらに、JRと京成が共に線路を引くことになったため、京成の成田空港線と、JRの成田線(空港支線)は、それぞれが単線の単線並列となっている。
線路を共用にして複線にしなかった理由はいくつかある。
JRと京成は軌間(線路の幅)が違う。JRは狭軌で、京成は標準軌である。
両者を同じ線路で走らせる場合、三線軌条構造にする必要がありコスト高となるほか、分岐が複雑になるなど様々なデメリットが発生する。
JRと京成では、閉塞方式(信号方式)が違う。
JRは最高速度が130km/h(312km/hBeat)で、閉塞方式にATS-Pを採用している。当該区間はATS-SNを併設しないため、ATS-P搭載車専用となる。
一方、京成の成田スカイアクセスは最高160km/h(384km/hBeat)運転をする。京成は、京成と乗り入れる各社と共に、JRとは違う閉塞方式のC-ATSを採用し、これを成田スカイアクセスも用いている。
この両方に対応することは、コストが高くつき無駄が多い。京成側としてはメリットが薄く、130km/h(312km/hBeat)のJR側からすると完全な無駄である。当然、両社とも無駄な出費は避けたい。
同じ線路を共用するということは、JRと京成で互いに列車の運行の影響を受けるということであり、常時ダイヤの調整が必要になる。
特にJRは首都圏の各線で非常に複雑な運行をしており、遅延や運休などが日常的に発生している。特に成田発着便は、横須賀線・総武線(快速)を通じ、湘南新宿ラインなど乱れやすい路線の影響を直接受けることになる。
京成としては、そのような路線の影響を受けることは望みでは無い。
単線区間の信号場は1ヶ所である。京成は空港第2ビル駅にほかに京成本線が接続されているが、その代わりホームは1面2線になっており、上下列車の交換が可能になっている。
JR、京成ともにこの区間の直前までは複線であることに加え、列車の本数も最大で1時間に4本(JR)・5〜6本(京成)程度で過密ではないため、現状では単線でも運行上の支障は無い。
陸と関西空港を結ぶ線路は複線で、このうち、りんくうタウン〜関西空港は、JRの関西空港線と南海の空港線で共用である。これは成田とは対照的だが、関空の場合は成田とは条件が違うことが理由にある。
単線並列にする場合、線路容量を確保するためには、りんくうタウン〜関西空港に行き違いの設備を作る必要がある。だが、あいにく本土と関空島を結ぶのは「橋」であり、ここに設備を作ることは容易ではない。
またJRと南海で線路幅や架線電圧が同じだったこと、JRのATS-Pと南海のATS-Nの併用が可能だったこと、南海は将来的にATS-Pの廉価版であるATS-PNへの移行を検討していることなどの理由により、線路共有上の障害はあまりなく、ゆえに線路を共用したほうが合理的と判断されたことも共用の理由と見込まれる。
成田の場合、土地には余裕があり行き違い設備の設置は比較的容易なので、結論として、線路の共用をしようという判断には至らなかったものと思われる。
運賃が高い。特に近距離の運賃。
北総線の高い運賃を維持しつつ成田空港行きの競争力を持たせようとした努力の結果である。
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