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フリーソフトウェアとして配布されていた、オフィス系アプリ群(オフィススイート)の一つ。略して「OOo」。現在は「Apache OpenOffice」へと移行している。
現時点での最新版は以下の通りである。
元々はSun Microsystems社の有料オフィスソフト「StarOffice」の機能限定・非サポート版で、これがオープンソースで開発されたもの。なお、同ソフトの日本語版の製品は「StarSuite」であるが、これは日本では「StarOffice」がNECの商標だったためである。
文書の形式にはOpenDocument Format(ODF、ISO/IEC 26300)が採用されている。
Sun MicrosystemsがOracleに買収されて以降、OpenOffice.orgの開発は大きく滞ることになった。
基本的に開発コミュニティが自由に活動する権利はない。何をするにしてもOracle様の許可が必要で、しかもその意思決定までのプロセスは不透明という、OpenOffice.orgの名にふさわしい、大変オープンなものへと変貌した。
一例として、OpenOffice.orgはStarOfficeがベースということもあり、STLはもちろんC++の標準化前のコードも多いことから古く汚いコードが散乱している。この整理も提案されたが、Oracleはこれを却下している。
この様な状況でやる気や実力のあるハッカーが集まるわけもなく、結果としてOpenOffice.orgの主要開発メンバーはLibreOfficeへと移った。ソースコードの整理整頓はバグを減らす重要な作業だが、これはLibreOfficeで実現することになったのである。
結果Oracleは2011(平成23)年4月15日、OpenOffice.orgを非営利コミュニティーに完全に移管し、製品版の提供の打ち切りを宣言した。
Oracleはその後、Apache Software Foundationにソースコードを提供し、以降はApache OpenOfficeプロジェクトとして開発が継続されることとなった。
バージョン2、3にある主な機能は次の通り。
現時点では、まだ完成度が充分とは言えないが、次のような特徴を持っていたため、大きな話題となった。
バージョン1.0.xでは、Calc、Draw、Global、HTML Editor、Impress、Math、Writerがある。
種類は、「動作環境」と「言語」で分けられる。翻訳だけでなく、文字の左右(LTR/RTL)の処理の都合などもあり全言語で常に同じ最新版が提供されているとは限らない。
現在の動作環境、あるいはパッケージの種類は、次の通り。
以前はLinux IA64 RPM版もあったが、消滅した。
現在提供されている言語は、次の通り(ABC順)。
公開日は、enは英語版、無記は日本語版で、アメリカまたは日本での現地時間。その他の言語については省略した。
また、[]で囲んでいる名称はコードネーム。
日本では2007(平成19)年、総務省より「情報システムに係る政府調達の基本指針」が公表され、調達仕様書は「原則として、独自の機能、独自のデータフォーマット及び独自の方式を使用せず、国際規格・日本工業規格等のオープンな標準に基づく要求要件の記載を優先する。」とした。
この指針で「オープンな標準」とは、次の全てを満たしている技術標準、とされている。
かくしてOOoにも注目が集まり始め、省庁や自治体で続々と採用されるようになった。
次の自治体がOOoを採用していることが知られている(地方自治体コード順)。理論上は相当額の経費削減になるようである。
栃木県二宮町は全事務職員がLinuxデスクトップを使用し、OOoを利用していることが知られていたが、栃木県二宮町は真岡市に吸収合併されてしまった。
北海道夕張市は財政難に苦しんでいたが、選挙管理委員会のデスクトップ環境をUbuntu+OpenOffice.orgに移行すると発表されている。
但しその後、OOoは壊滅状態となりLibreOfficeへと移行することになったので、これら自治体も、今後はLibreOfficeへ移行するものと推定される。
コスト削減のため、零細企業などでも広く使われていると見られ、大手企業でも採用され始めている。
報道された範囲では、次の企業が広く採用をしている。
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