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JAXAが開発中の、衛星打ち上げ用の国産二段式液体燃料ロケット。
以下の要素を変更できる。
「H3-abc」という型番となり、aは第一段のエンジン基数、bは固体ロケットブースターの本数、cはフェアリングの種類をそれぞれ表わす数字や記号となる。
H3-22Sの場合の例
H3は次のような構成が検討されている。
H-ⅡAのⅡはローマ数字が正式だったが、H3の3はアラビア数字が正式になっている。
また、Hと3の間にはハイフンが入らないのが正式である。
H-ⅡAロケットの後継として開発されている。
政府は2013(平成25)年5月30日、来年度予算に開発費を盛り込み開発着手する旨、正式決定した。開発費は総額約1900億円とし、2020(令和2)年度の初打ち上げを目指している。コストが1機あたり100億円程度のH-ⅡAより低減することを目標にするとした。
2017(平成29)年現在、次が開発の目標となっている。
3Dプリンターの技術を用い、部品点数の削減を達成している。
元となるLE-5Bそのものの推力は、H-ⅡAロケットの第一段エンジンLE-7Aの一割程度しかない。
従って、これをそのまま3基束ねても全く足りない。そこで計画として、これを大型化し推力を3倍程度に高めれば、3基クラスターで同等の推力を実現できるのではないかとされた。加えてSRB-Aを使わないのであれば、その分の推力も第一段で賄わなければならない。
こうして、メインエンジンであるLE-9開発のために、まず技術実証エンジン「LE-X」の開発が始まった。結果としては、LE-9は1基単体で、真空中推力がLE-7A相当が確保されているため、元の10倍以上に強化されたと言うことができる。
これを3本束とすれば、固体ロケットブースター(SRB-3)を使用せずとも太陽同期軌道(高度500km)に4トン以上を打ち上げ可能で、標準的な打ち上げ価格は約50億円と試算されている。
また、衛星の需要予測では、衛星質量は2.5トン〜6.5トンと幅広く分布するが、それらはH3ロケットの打ち上げ能力範囲で対応可能となった。
従来は、アメリカのスペースシャトルと、ロシアのソユーズがおもに宇宙(最近では特に国際宇宙ステーション)へ人を運んでいた。
しかしスペースシャトルが退役となり、後継が完成するまではソユーズのみが唯一の手段になるなど、需要に対して供給が不足しているのが現状である。
日本が有人ロケットを保有できれば、今後ソユーズのリプレースが発生したとしても、アメリカの後継機とH3ロケットでまかなうことも可能になるなど様々なメリットが生まれてくる。
H3ロケットはH-ⅡAロケットの後継であり、衛星打ち上げの主力ロケットとして使われる計画である。
このため有人だけでなく静止軌道など通常の衛星打ち上げへの利用も従来どおり想定しており、最も安い規模で約50億円を目標としている。
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