ア | イ | ウ | エ | オ |
カ | キ | ク | ケ | コ |
サ | シ | ス | セ | ソ |
タ | チ | ツ | テ | ト |
ナ | ニ | ヌ | ネ | ノ |
ハ | ヒ | フ | ヘ | ホ |
マ | ミ | ム | メ | モ |
ヤ | ユ | ヨ | ||
ラ | リ | ル | レ | ロ |
ワ | ヰ | ヴ | ヱ | ヲ |
ン |
A | B | C | D | E |
F | G | H | I | J |
K | L | M | N | O |
P | Q | R | S | T |
U | V | W | X | Y |
Z | 数字 | 記号 |
アメリカの宇宙探査機で、外惑星探査機の一つ。1977(昭和52)年9月5日にNASAが打ち上げた。
ボイジャー1号は現在、人工の探査機としては地球から最遠の位置にある。
観測装置を動かすためには電源が必要である。ボイジャー1号には3基の原子力電池が搭載されており直流30Vの電源を供給している。
打ち上げ当初は470Wの電力を供給したが、2008(平成20)年時点で285Wまで落ちたとしている。
そこで、通信を維持することを最優先とし、徐々に観測装置の電源を落とすことで節電をしている。NASAの発表では、次のようにして観測装置の電源は切られた。
現在稼働中の観測装置は次の通りである。2020(令和2)年までは稼働させ、以降は順次電源を落とす計画である。
2025(令和7)年〜2030(令和12)年頃には、通信を維持する電力もまかなえなくなり通信が途絶えるものと予想されている。
目的の観測を終えたボイジャー1号は、カメラだけは故障しても今後困ることはないということから、9年ぶりにカメラを稼働、1990(平成2)年2月14日に太陽から64億km上の距離から太陽系を撮影した。
太陽から離れたところから次々と撮影を行ない、そして最後に太陽を撮影したところでカメラは故障したとされる。
NASAは、2006(平成18)年8月16日06:13(15日@925)に100auの距離でヘリオシースに達したと発表した。
ボイジャー1号は1日に約160万kmの速度で飛行を続けており、今後10年以内にヘリオシースを抜けてヘリオポーズに達し、遂に未知の星間空間に達するとした。
NASAは2010(平成22)年6月以降、観測している太陽風の速度が遂にゼロとなったと発表した。
これは、太陽風と恒星間風の圧力が拮抗したということである。ボイジャー1号は太陽から約174億km離れた所を秒速約17kmの速度で飛行を続けており、太陽圏(ヘリオスフィア)の端へと到達したボイジャー1号は今後4年以内に太陽圏を脱出する見通しだと発表された。
予想よりも早く、いつ太陽系を出てもおかしくない状態となった。
太陽風の風速ほぼゼロを観測しており、今後、太陽風の影響と星間物質の影響が見分けられない状態になったときに太陽系を出たと判断される。
2011(平成23)年12月、NASAは、ボイジャー1号が119auの距離にあり、太陽系の外れを無事に航行中と発表した。そして、この星間空間一歩手前の領域を「cosmic purgatory(宇宙の煉獄)」と表現した。
この場所は、凪の海のように穏やかで、かき乱すものは何も無いとする。太陽風の速度は依然として0のままで、もはや四方のいずれからも吹いてはいない。
太陽からの荷電粒子の風も凪ぎ、太陽系の磁場が積み重なり、太陽系内部の高エネルギー粒子が星間空間に漏れている状態で、ボイジャー1号はもう間もなく、「宇宙の煉獄」を抜けて恒星間空間に至る。
2012(平成24)年6月22日、NASAは、120auの距離にあるボイジャー1号は太陽系の端に到達したと発表した。
NASAによると、ボイジャー1号から送られてくるデータに太陽系外からの宇宙線の急増が認められ、直接的観測により、太陽系の端に到達したと確認された、としている。これはヘリオポーズ到達を意味するものと思われる。
今後、宇宙線の急増が観測され次第、恒星間空間に出たものと判断され、もってボイジャー1号は、人類が作り出した人工物として初めて太陽系外に達したと判断される。
なお、ヘリオポーズを抜けたあとは、恒星間空間にある衝撃波面バウショックを通過すると見込まれている。
2012(平成24)年12月3日、NASAは、121auの距離にあるボイジャー1号は「太陽系の果てに近い新たな領域」に到達したと発表した。
当初は、まもなく太陽系の果てに到達するはずだったが、磁力線の方向が変わっていないことから、まだ太陽系内にいるものと判断された。NASAは、星間空間に到達すると磁力線の方向が変わると予想している。
予測では、今回到着した領域は、太陽系の磁気粒子と、太陽系外の星間空間の磁気粒子が合流する地点と考えられている。
NASAは、あと数ヶ月から数年で、太陽系の果てに到達するとの見通しを示した。
2013(平成25)年6月27日、NASAは、123.9auの距離にあるボイジャー1号は「太陽系の最も端の領域」に到達したと米科学誌サイエンスで発表した。
太陽風が減る一方、太陽系外からの宇宙線が増えているとされる。今後磁場の向きが急激に変わることが予想されており、それが太陽系を出た証拠になるとしている。
NASAは、あと数ヶ月から数年で、太陽系を出て恒星間領域に到達するとの見通しを示した。
コメントなどを投稿するフォームは、日本語対応時のみ表示されます