ヘリオスフィア(太陽圏)と恒星間空間の境界。この内側を太陽系という。いわば太陽系の端、最果てである。
太陽風は外へと流れ、やがて恒星間風(宇宙空間に漂う電荷を持った星間ガスや磁場)と衝突し、大幅に減速される。
このとき形成される太陽風と星間ガスの境界をヘリオポーズと呼ぶ。ここはヘリオスフィア(太陽圏)の終わりであり、すなわち太陽系の終端である。
なお、終端と言ってもいきなり終わるわけではなく、端にも幅がある。太陽風が弱まり、外部からの物質の侵入を許し混ざり合う領域をヘリオシースといい、ヘリオシースの外端をヘリオポーズという。
一般的に太陽系の範囲は太陽から吹き出す太陽風の影響が及ぶ範囲を基準とし、太陽風が及ぶ範囲を太陽圏(ヘリオスフィア)という。
太陽圏は太陽風があるが、その外である恒星間空間は希薄な星間ガスがあり高エネルギーの宇宙線が飛び交っている。
太陽圏と恒星間空間の物質がせめぎ合い作られる境界領域をヘリオポーズといい、このヘリオポーズが太陽系の端であると言うことができる。
すなわち太陽系の端には幅があるため、科学者によって考え方も異なり、このため異なる科学者が太陽系の端と言った場合、異なる場所を指している可能性も高いため注意が必要である。
幅のある太陽系の端は、概ね太陽側から次のような順序でその場所に名前が付いている。
この境界付近では太陽風の力が弱まっているため、内側に星間物質などが入り込んで来る。
こうして太陽風と星間物質が混ざり合う「太陽系の端」ができることになるが、太陽に近づけば近づくほど太陽風の力は強くなる。
すなわち太陽系の端には、星間物質侵入の力より太陽風の力の方が勝り衝突する境界的な場所が存在する。こうしてヘリオスフィア内に作られた、星間物質と太陽風との境界を末端衝撃波面という。
恒星間空間は太陽圏の外であり、すなわち太陽系の外である。太陽系は銀河系の中を公転しているので、すなわち恒星間空間を移動していることになる。
このため、公転方向ではヘリオポーズと星間物質との衝突に伴い、バウショック(Bow Shock、弧状衝撃波面)と呼ばれる衝撃波面が作られていると考えられている。
最初にヘリオポーズに達したと見込まれる探査機はボイジャー1号で、太陽からの距離は約120auである。
NASAは2013(平成25)年9月12日、2012(平成24)年8月25日頃にヘリオポーズに到達し、太陽圏外の恒星間空間に出ていたと発表した。
また、ボイジャー2号も将来的にヘリオポーズを通過し恒星間空間に出る予定である。
双方共に現在も稼働を続け、宇宙空間の探査を続けている。
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