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遠くを拡大して見るための道具の一つ。
最初に発明された望遠鏡は屈折望遠鏡で、対物凸レンズと接眼凹レンズを使用したガリレオ式と呼ばれている。
その後対物・接眼ともに凸レンズを使ったケプラー式に移行するが、ガラスレンズの色収差を消すことは困難で、また望遠鏡筒が長くなるなどの問題がある。
望遠鏡の性能向上にはレンズの大型化が必要になるが、その重さを支える設備なども考えると、必要となるコストは天文学的な数字になってしまい、屈折望遠鏡の性能向上は限度があった。
色収差の発生しない反射望遠鏡はアイザック・ニュートンにより実用化された。その後様々な改良が加えられながら、反射望遠鏡は今もなお主流として用いられている。
初期の望遠鏡は当然ながら目視で用いられたが、接眼レンズはレンズ1枚のみで構成されていた。現在では、複数枚のレンズを用いたものが一般的である。
入門用の簡素なモデル以外の市販品では、
といった規格で、差し込み式の接眼レンズが用意され、各メーカーのものが汎用的に利用できる。また、各サイズを変換するアダプターも市販されている。
写真術の発明以後は、接眼レンズの変わりに写真乾板やフィルムを用いて、写真として記録もされた。撮影対象が暗く、本来想定されていない異常な長時間露光を行なうため、フィルムによっては写りやすい波長などの特性が現われた。
1980年代に入るとCCD(電荷結合素子)が使われるようになった。乾板やフィルムは1%程度しか効率が無かったが、CCDでは80%もの入射光を捉えて電子(光電子)に変換することができる。この時用いられるCCDは動画用のものとは異なり、各画素にためた電子を露出終了後に取り出す方式が取られる。またプロ用の機材では、熱により発生する熱電子を防止するために真空容器内で−120℃程度(150K程度)に冷却して用いるのが普通である。
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