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2004(平成16)年10月に出された「近畿地方交通審議会答申第8号」では、「中之島新線(北港テクノポート線)延伸」が、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線とされた。
中之島線を中之島駅からさらに西に延伸するもので、具体的には、中之島駅から、西九条駅(JR大阪環状線・阪神なんば線)を経て、阪神高速2号淀川左岸線の島屋出口付近(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下、USJ)の北側)に新桜島駅(仮称)を建設、さらに西に伸ばし、埋立地の舞洲、夢洲を経て、コスモスクエアへと至る区間が示されている。
ただし答申は、この区間を複数の事業者が建設することも想定している。新桜島駅(仮称)〜舞洲〜夢洲〜コスモスクエアの西端の区間は、計画中だが建設目処が立っていない北港テクノポート線と経路が重複しているため、「中之島新線(北港テクノポート線)延伸」なる微妙な表現になっている。
元々は大阪五輪が開催されたとき、夢洲(ゆめしま)に大阪五輪記念公園が建設される計画だったのだが、2008(平成20)年の大阪オリンピック招致に失敗したため計画頓挫した。コスモスクエアへと夢洲を結ぶ海底の埋没トンネル「夢咲トンネル」は建設され、道路部分は供用されているが、鉄道部についてはまったく目処が立っていない。
現在はどん詰まりになっている中之島駅だが、本来は、中之島線と同じく「運輸政策審議会答申第10号」の計画路線である「なにわ筋線」との乗換駅になるはずだった(中之島線が東西、なにわ筋線が南北を結ぶ路線である)。
しかしなにわ筋線の建設目処が立たないため中之島線の状況は非常に厳しく、このため京阪は他路線と連絡できる、中之島駅〜西九条駅の延伸を強く希望している。ただし、京阪単独での延伸は資金面で目処が立たないことから、国や大阪府などの補助を求めている。
西九条からさらに西の区間については、USJなどがあるユニバーサルシティへのアクセスは一定の需要が見込めるため、(予算の目処が付けば、という前提だが)延伸の可能性は高いと見込まれている。西九条駅〜桜島駅は既に桜島線(JRゆめ咲線)が通っているが、これとは異なる路線を建設することになり、競合する。また、西九条駅〜千鳥橋駅間は阪神なんば線と並走することになる。
さらに、新桜島駅(仮称)〜舞洲〜夢洲〜コスモスクエアへの北港テクノポート線と重複する区間への延伸も、京阪は意欲を見せている。これは、橋下徹知事が2008(平成20)年8月5日、大阪府庁舎をコスモスクエアにある大阪府咲洲庁舎(旧称・大阪ワールドトレードセンタービルディング、通称コスモタワー)に移転する考えを示したことによるものと思われる。ただ現時点では、府庁舎の移転も含め、目処が立っていない。
中之島線は、公的(鉄道要覧に記載)には中之島駅を起点とする。
しかし運行上は天満橋駅を起点としており、天満橋駅方向が上り列車となる。
この方向性については京阪本線も同様であり、京阪本線に合わせてこのようになっている。
特急と急行を除く種別のうちの一部が、天満橋駅から中之島線に入る。
時間帯にもよるが、2013(平成25)年現在は、天満橋発の西方向列車のうち、1/3程度が中之島線に入る。
京阪は、快速急行や区間急行を中之島線に流し込み需要喚起を続けていたが、まったく需要が上がらなかった。
「なにわ筋線」が無い現状の中之島線は単なる盲腸線に過ぎないからである。本線から北に200m程度しか離れておらず、中之島線の最大のライバルが本線という状況では如何ともし難い。
さらに、実際になにわ筋線ができても中之島線の需要が高まるかは不透明で、せめて西九条まで伸びれば阪神からの乗り換え客が期待できるところである。
こうして、まずは2011(平成23)年5月28日のダイヤ改正で大幅減便されることになったのである。
将来、延伸によって客が増えれば、増便することもあるだろうが、まずは計画路線の建設あるいは延伸が先になる。
天満橋駅と渡辺橋駅以外に、公式な乗換駅はない。以下は、乗り換えに徒歩10分以上を厭わない人向けのための情報である。
(不明)
(不明)
峠はない。
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