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アメリカとヨーロッパの共同による土星探査計画。および、その際に使われている惑星探査機の名。
これはアメリカNASAとヨーロッパ宇宙機関(ESA)の共同プロジェクトである。高さ約7m、幅約4m、重さ約6Mgという巨大な探査機は、総費用約34億ドル(約4000億円)と惑星探査史上最大の予算が投じられ、15年掛かりで作られた。
この探査機はNASAが開発した土星を周回する軌道船と、ESAが開発し土星の衛星ティタンに投下するための観測機ホイヘンスから構成されている。
探査機カッシーニの名は、土星の輪が二重で輪に隙間(カッシーニの間隙)を発見したイタリアの天文学者ジョバンニ・ドメニコ・カッシーニに敬意を表して付けられた。
観測機ホイヘンスの名は、衛星ティタンを発見したオランダの天文学者クリスチャン・ホイヘンスに敬意を表して付けられた。
この探査計画の主要な目的は、次の三つである。
ちなみにこの原子力電池は何もカッシーニに始まったことではなく、かの有名なパイオニアやボイジャーにも積まれているものである。
そして万一打ち上げに失敗したとしても、プルトニウムは大気圏に拡散し、特に問題とはならないと考えられた。核兵器に使うプルトニウムとは純度が全く異なるので、これのみで爆発を起こすことはあり得ない。
しかし不運にも、当時巷を騒がせていた噂「ノストラダムスの大予言」があり、地球スイングバイが予言の1999(平成11)年ということで「空から核が降って来る!」「カッシーニは恐怖の大魔王だ!」となり、打ち上げ時には環境団体などの激しい抗議デモに見舞われ、幾度も中止の危機に見舞われた末での打ち上げとなった、という逸話がある。
カッシーニは、地球の騒ぎなど気にも掛けず地球スイングバイを成功させ、木星を過ぎ、土星へと達したのである。
この探査機には土星旅行の夢を託したサイン入りのディスクが搭載されており、NASAの公募に応じた世界81ヶ国の市民61万人のサインが記録されている。
中にはカッシーニの子孫のサインもあるらしい。
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