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日本国の金星探査機。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が宇宙科学研究所(ISAS)だった頃から開発していた宇宙探査機である。
2010(平成22)年12月7日に金星周回軌道投入マヌーバ(VOI-1)を実施したが、その後通信が途絶え一時的に消息を絶った。その理由は不明だが、結果として計画通りの軌道投入には失敗した。
この時は、約6年後に、再度軌道投入のチャンスがあるため、それまで「あかつき」は休眠状態とすることが決定した。元々はバッテリーの都合から、無休で稼働させて4年半が予定されていたが、6年間休眠させても2年は稼働できると見込まれている。
検証実験では、失敗原因は軌道投入マヌーバ(VOI-1)時に逆止弁が閉塞し、結果として軌道制御エンジン(OME)のスラスタノズル部が破損した可能性が高いと見込まれている。破損したスラスタノズルの再着火可否などは地上試験で見極めつつ、結果に応じて2015(平成27)年11月に金星に再会合させることを計画している。
それに先立ち、軌道制御用エンジン(OME)のテスト噴射を、2011(平成23)年9月7日と9月14日に実施したが、噴射による加速度が想定よりも小さな値を示していることが判明している。
名前「あかつき」は、PLANET-C開発プロジェクトチームで検討をし決定した。「あかつき」(暁)とは、日の出直前に東の空が白み始める頃のことで、金星が最も美しく輝く時間とされる。
名称検討委員会では、観測主目的である金星を包む高速の風(スーパーローテーション)に因む「はやて」(疾風)と拮抗した。なお、プロジェクトマネージャーは「ひばり」を提案していたらしいが、その真意は不明。
元々は2010(平成22)年冬に明けの明星として暁の空に輝く金星に到着する予定だったこともあり、この情景の美しさやイメージによく適合するとして「あかつき」選ばれ、打ち上げ前にその名が発表された。
公募以外で打ち上げ前に名前を公表するのは異例だが、この探査機をより身近に感じてもらうことを意図しているとしている。
国内外よりメッセージを集め、それを微細文字でアルミプレートに印刷して「あかつき」に取り付け、そのメッセージを搭載した「あかつき」が金星を周回する、というキャンペーンである。
個人での応募は、2010(平成22)年1月10日必着で、名前は全角10文字(半角20文字)、メッセージは任意で最大全角20文字(半角40文字)となっている。
団体での応募では白黒の絵も可能としている。
団体としては、例えば個人でロケット開発をしている「超電磁P」こと森岡澄夫により主催された「匿名100名募集! ミク絵を金星探査機に貼りませんか?」がある。はちゅねミク&初音ミクのイラストを載せるプロジェクトで、メーカーであるクリプトン・フューチャー・メディアの賛同も得られた。
2009(平成21)年12月22日には賛同者が1万人に達し、2010(平成22)年1月6日の署名締切時点で13,849人となった。
結果、寄せられたコメントとハンドル名を微細文字で用いて絵が描かれたアルミプレート3枚が搭載されることになった。
PLANET-Cプロジェクトのマスコットキャラクターとして、二つのキャラクターが公式に設定された。
船は女性名詞で、英語でもSheである。しかし、マスコットキャラは男の子。そこでTwitterにて、ブログメンバーのIES兄こと細田聡史博士により無茶なツイートが投稿された。
あかつきくんの性別,正確には公式マスコットの性別から来ています
一般的に船はSheで表すので,海外の方には男の子というと戸惑うかも。じゃあ間を取って男の娘にすれば八方丸く収まる気がします。(IES兄)
もちろん公式には「男の子」だが、JAXAの中の人も大変そうである。
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