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たばこ、莨。ドラッグの一つ。法律では、ナス科タバコ属の一年草「タバコ」の葉で作ったものを煙草として規制し、満20歳未満の未成年への使用を規制している(未成年者喫煙禁止法)。
タバコの葉(以下、葉たばこ)に含まれる、主要な薬効成分は「ニコチン」である。
含まれるニコチンは、即効性のドラッグとして効果がある。
ニコチンは、煙を吸ってから約7秒(8cBeat)で脳に達するが、ここまでの即効性を持ったドラッグは殆どない。紙巻き煙草1本あたり、15mg〜20mg程度のニコチンを含有する。
葉たばこは南アメリカ原産で、15世紀から16世紀頃にスペインに伝わり、これがヨーロッパはじめ世界中に広まった。
タバコという名は、この時のスペイン語tabacoに由来し、これが各国で使われるようになった。
日本には南蛮貿易で伝わり、日本でも葉たばこの栽培が始まった。
葉たばこは、次のように加工されて「煙草」として使われる。
FAOその他の情報によると、1997(平成9)年の葉たばこ生産量は、次の通りとされる。割合は、世界総生産に占める割合である。
JTが煙草製造に使うタバコの葉は、国産に加え、輸入した海外産を用いている。2007(平成19)年産のJT買入実績では、次の通り。
全国的に栽培されているが、九州での栽培が多いとされている。
JTは輸入国を公表していないが、近隣の支那・南鮮は自国内消費用の生産で輸出を殆どしていない(日本も同様)ため、輸出の多い、マラウイ、ジンバブエ、キルギス、モルドバ、マケドニア、ブルガリア、ドミニカ、タンザニア、ブラジル、ギリシャといった国々から必要に応じて輸入しているものと思われる。
一旦吸っても3時間程度で切れてしまうため、たびたび禁断症状が発生する。
煙草を吸うことでニコ中の禁断症状が緩和される。吸った本人は薬物の効果により「頭がはっきりとしてきて回転が良くなる」「コーヒーより効果が高い」「ストレス解消」といった効果を感じることになるが、このような万能感を伴った幻覚作用が特徴である。
また、人より税金を多く納めている(たばこ税)ことに伴う優越感、「税金を払ってやってる」といった症状も示すが、たばこ税を納める義務など元々無い。所詮、吸いたくて吸っているだけであり、税金を払いたくなければ吸わなければ良いのである(酒なども同様)。
たばこに含まれる発がん物質の一つに、フェナントレンがある。
米国立がん研究所の資金提供により、スティーブン・ヘクト(Stephen Hecht)ら米科学者の研究チームが煙草に含まれる物質がヒトのDNAに及ぼす効果を追跡研究し、結果が2011(平成23)年2月15日の米国化学会の学術誌「Chemical Research in Toxicology(毒物学の化学研究)」に掲載された。
結果は、煙草をわずか数回吹かすことで、数分以内にがんに関連する遺伝子損傷が起きる危険性があるとされた。
毒性のある多環芳香族炭化水素(PAHs)のうち、煙草の煙に含まれる中で最大の発がん性物質と見込まれているフェナントレンの量を調べたところ、煙草の効果は血流に有害物質を直接注入するのと同程度に速く、血流内のフェナントレン量は喫煙を終えてからわずか15〜30分で最高値に達した。
フェナントレンは、DNAを損傷し、突然変異を発生させ、がんを発症させる危険性がある。
喫煙者のIQ(知能指数)は、非喫煙者に比べて低い傾向にある。
イスラエル国立テルハショメル・シバ病院のマーク・ウィーザー博士(Dr. Mark Weiser)ら研究チームが、イスラエル軍に入隊した18歳の男性20,211人を対象に調査した。母集団は、1日1本以上吸う者が28%、一度も吸ったことのない者が68%、元喫煙者が3%だった。調査結果は、1日の喫煙量が煙草1箱かそれ以上の場合、非喫煙者に比べてIQが7.5ポイント低かったとする。
また洲本市禁煙支援センターによれば、煙草の煙には鉛が含まれ、受動喫煙や妊婦に喫煙により子供の脳に鉛が沈着し、知能低下を引き起こすことが内外の研究で明らかになったとしている。
煙草1本あたり、0.96µg〜2.0µgの鉛が含まれている。うち、主流煙中に2〜6%、副流煙中に10〜16%が含まれる。
受動喫煙がある小児の血中鉛濃度は4µg/dl程度、無い小児の3µg/dlと比較して33%も多く、優位差があった。また11歳時の知能指数も、妊婦喫煙0本時で100‐102程度に対し、妊婦が喫煙した場合は1日1から9本で97程度、1日10本以上で96程度にまで落ちることが示されている。
煙草はドラッグの中でも毒性の強いものの部類に入りながら、メリット(良いところ)は何一つもない。しかし喫煙常習者は喫煙に何とか正当性を見つけようとするため、喫煙に対し思考が独善的になる。ひとたび煙草に手を出して薬物中毒つまりニコチン依存症になると、煙草に関してのみ正常な思考ができなくなる。
煙草にはデメリットが多すぎるので利用しないに越したことはない。
煙草は、国際的にも「不要なもの」と認識されており、地球上から無くすべきものの一つと考えられている。
かくして、WHOの枠組みが国際条約「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」として世界各国で締結されている。
この条約に、発効後五年以内に適当な立法措置等を取る必要があるとされている。日本国の場合は2005(平成17)年2月27日に発効したため、2010(平成22)年2月27日までに必要な規制や立法措置を行なうことになっていた。
実際に喫煙を初め、自覚症状が出る末期がんに至るまでには20〜30年程度という長い時間がかかる。
喫煙とがんの関係は統計でもはっきりとしたデータが出ており、概ね、煙草の消費量と肺などのがん患者の数が30年ずれて一致する。
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