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採取した血液中の赤血球が試験管内で沈む速度を測定する検体検査。健康診断などにおける、免疫検査の一つ。「赤血球沈降速度」の略称。赤沈とも。
いろいろな病気によって血沈は異常値を示すとされるため、そのスクリーニング(ふるい分け)のために確認される。
血沈の結果自体で何の病気かを判断することは出来ないが、赤血球数の検査、あるいは他の免疫検査であるCRP、蛋白分画などと組み合わせて病状を判断するのに使われる。
なお、急性期診断ではCRPの方が成績が良い。CRPは血沈よりも反応が早く、また炎症改善時の消失も早いため、急性期診断ではCRPが主として使われている。対して血沈では、炎症開始から上昇まで48時間程度を要し、炎症改善から戻るのにも7日程度を要する。
このため、昨今は血沈が廃れつつある。ただし、血沈でも大きな異常値を示す場合は別であり、何らかの、(時に未知なる)解明されるべき疾患を抱えていることを示す。
1時間値と2時間値を計測し、そのmm/hを求める。そのうち、1時間値が重視されている。
基準値は検査機関等により様々だが、一般的な血沈(1h)の基準値は次の通り。
ある厳しめの検査機関基準では、成人男性では次の通りとなる。
個人差があり、軽い貧血状態でもやや高い値を示すが、軽度の進行は問題がないことが多く、異常が疑われ始めるのは、血沈(1h)で20mm/hを超える時である。
血沈速度が遅くなること(遅延)はあまりないが、赤血球増加症または多血症が疑われる。
いずれも血沈だけではなく、赤血球数などの検査を合わせて判断することになる。
血沈速度が非常に速くなることを、程度に応じて高度亢進、著明亢進、などと呼ぶ。
基準はまちまちだが、50mm/hを超えるような場合を高度亢進と呼ぶことが多いようで、80mm/hや100mm/hを超えるような明らかな亢進は著明亢進と言うことが多いようである。
高度亢進では炎症反応が疑われる。
また、著明亢進では次のような疾患が疑われる。
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