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結核菌の飛沫感染により罹患する疾病の総称。主に肺胞に感染する。ヒトの結核はMycobacterium tuberculosis(ヒト型結核菌)の他に、M. bovis(ウシ型結核菌)、M. africanum(アフリカ菌)の感染によって起こる。
菌の侵入経路は殆どが気道からで、上気道、気管支から肺門部に到達し、マクロファージに貧食される。そしてマクロファージ内で増殖分裂するとマクロファージでは殺菌しきれなくなり、肺胞に感染増殖、感染病巣を作る。こうして数ヶ月〜数年で肺に穴を開けて肺を破壊、大量の出血や呼吸困難を引き起こし、患者を死に致らしめるのである。
結核菌に感染しても発病するのは三割程度とされ、それ以外の患者は日和見感染となる。かつて日本で大流行した頃に保菌者となり、現在は老人となって免疫力が落ちて発病、周囲に感染を広げるケースも出てきており、注意が必要と考えられる。
従って、結核は決して過去の病気などではない。現在でも年間数千人が結核で死亡、数万人が新たに結核に感染している。加えて、現在では抗生物質が効かない多剤耐性結核菌が出現し、問題になっている。
結核予防のためには、結核菌に自然感染する前にBCGワクチンを接種する必要がある。結核に対する免疫は母体から貰うことができないので、BCGはできるだけ早い時期(0歳から可能)に接種することが薦められている。
症状は長引く咳である。風邪の咳と区別が付かないが、長引くようであれば内科で診察してもらうべきだろう。
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