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大手私鉄の一つ。JR以外では日本最長の営業キロを持つ鉄道会社。スルッとKANSAIネットワークに加盟している。
合併当初は大阪〜伊勢の輸送が主力であった。
戦後は南海電鉄を元通り分社したが、そのあとにも信貴生駒電鉄(現:近鉄生駒線・田原本線)、奈良電気鉄道、三重電気鉄道(現:近鉄湯の山線・志摩線・三岐鉄道北勢線)など周辺の私鉄を合併によって傘下に入れた。
その後しばらくは名阪輸送で圧倒的な優位に立つが、1964(昭和39)年に東海道新幹線が開通すると急激に乗車人数が減った。
しかし、その後車内設備の充実やスピードアップ、新幹線とのタイアップ戦略などの努力により、現在では新幹線開通前より乗客は増えている。
不採算事業についてはリストラを継続して実施している。
伊賀線→伊賀鉄道、養老・揖斐線→養老鉄道などとして分社(これは大軌合併前の姿に近い)し上下分離方式で経営したり(2007(平成19)年10月1日から)、生駒線や山田線、鳥羽線、志摩線、名古屋線の一部などで新たに(2004(平成16)年)ワンマン運転を開始する、大幅な減便ダイヤ改正を行なう(2012(平成24)年)など。
細かいところでは、駅名標が従来の暗い茶色地に白字のものから白地に黒字のものに基本的に変更された(2008(平成20)年頃から)が、これは前者の駅名標が中に照明をいれて光らせていたのに対し、その分の電気代のコストカット目的ではないかと思われる。
ほぼすべての車両が近鉄グループ傘下の近畿車輛製造である。昔から全体的に品質の高い車両が多いとして知られる。
車両系列、形式の把握があまり体系だって統一されておらず困難として有名。特に一般車(非特急車)はほぼ規格が統一された見た目であるにもかかわらず、細かな制御機器の変更などで番号もマイナーチェンジを行なうなど難解を極めるようだ。
大阪市営地下鉄中央線、京都市営地下鉄烏丸線、阪神なんば線と相互直通運行している。
第三軌条方式である大阪市営地下鉄中央線との相互直通運行は、実質近鉄が地下鉄線を延伸したようなものである。
他の鉄道会社に比べ編成の連結運用(重連運用)が多い(特に一般車)。
ラッシュ時に途中駅で増結するなどで2編成が連結している姿などは他社でもよく見られる光景であろうが、近鉄ではなぜか運行途中で増解結がないにもかかわらず2、3編成を常時連結し運行する例が多い。
増解結がないのに4両編成が2+2、6両編成が3+3や2+2+2で構成されている場合、2両増結された10両編成が2+4+4である場合などはよく見られる。ひどいときには10両編成が2+2+2+2+2で構成されていることもある。
一般車に限らず特急車でもこのような構成はあるが、一般車の場合は、旧来の近鉄車両(マルーン色基調)、シリーズ21(アースブラウン基調)、および阪神電気鉄道1000系(ステンレス色)が混在できることもあり、たまに見た目にも間違った見ごたえのある編成が誕生することになる。
なぜこんなに運転台の無駄遣いをしているのか、特に奈良線系統では3両編成を伴う途中増解結は存在しないのに3両編成があふれているのかは、謎である。
なお日常的に連結しまくっているせいか連結技術は高く、さほど停車時間や遅延の増加にならないせいか、ラッシュ時の途中駅での増解結が多いダイヤも組まれている。
近鉄とJRの路線は各所でルート上競合している。しかし他の関西私鉄の置かれた状況とは違い、近鉄の場合はほぼ全ての並行JR線に対して明らかに利便性などで勝っており、近鉄側から特に敵視するような様子は見られない。
むしろJR系のJスルーカードを関西私鉄で唯一採用していたり、同じくJR系のICOCAをPiTaPaに遅れるにせよ自社販売し始めたり、名阪運輸で競合するはずの東海道新幹線との接続を考慮したり、JRとの共同使用駅も(とくに三重県内では)多かったりと、関係は良好に見える。
並行JR線は元々黎明期の私鉄線を国鉄が買収しその後軽視していた路線だったり、幹線級の扱いを受けていないものだったりと、後発で高規格路線志向である近鉄が有利であったのであろう。
かつては大阪近鉄バファローズという球団を保有していたが、2004(平成16)年、球団及び近鉄グループの経営難から2005(平成17)年3月末に解散、オリックスに営業譲渡した。
その後スポーツはラグビーチームの近鉄ライナーズなどを宣伝している。
総営業キロ508.2km。23の路線と、1索道線、2鋼索線を持つ。
原則全駅導入という方針に対し、その駅数の多さおよび未だ全駅にない自動改札機の導入の手間などから導入が遅れ、スルッとKANSAIは2001(平成13)年2月1日の導入となった。
利用範囲は大阪近郊の路線(一部除く)に限られ、名古屋地区では使えない。
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