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PlayStation2(PS2)でLinuxを動かすためのキット。2001(平成13)年7月にベータ版が発売され、2002(平成14)年4月には正式リリースされた。
開発環境用PS2にLinuxが含まれていることから、市販の本体でもLinuxが動くであろうということで、2001(平成13)年3月より有志の署名活動が世界規模で行なわれ、発売が決定された。5月にベータ版2000キットの予約をサイト上で行なったところ、わずか8分で予約がいっぱいになってしまった。追加予約を行ない最終的には7900台が配布された。
価格は25,000円。パッケージにはPS2用Linuxのソフトウェアの入ったDVD-ROM 2枚、40GBのHDD、10Base-T/100Base-TXイーサネットアダプター、USBのキーボードとマウスのセットとなっている。ディスプレイは一般のPCのものが利用可能であるが、"Sync On Green" に対応していることが条件とされている。キットのインストール後にブートローダー部分の設定を変更すれば通常のテレビ(NTSC)への出力も可能である。
Linuxカーネルの2.2.1をベースにPS2で動くように改造を施し、その上でUSB部分を2.2.18カーネルよりバックポートしてきたものという構成になっている。カーネルソースも一通り配布されているが、特許に関わる部分やセキュリティに関わる部分(マジックゲート部分など)はバイナリのみの配布となっている。一応 "Red Hat互換" のディストリビューション形態であるが、解析により8割がたKondara MNU/Linuxからの移植であることが確認されている。起動はHDDやメモリーカードに転送されたカーネルから直接起動できず、一度附属DVDによる"Runtime Environment"を経由しないといけない。
Emotion EngineやGraphics Synthesizerを操作するための資料も添付されていて、アセンブラーから呼ぶことができるものの、同梱のソフトウェアでの対応は(デモアプリを除いて)ほとんどされていない。
キーボードとマウスは普通のUSBのものであり、PCでも利用可能である。
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