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手の平サイズのポインティングデバイスで、机上などの平らな面の上で滑らせるように動かすことで画面上のポインターを操作する機器。直感的かつ容易な操作を実現する。
ここでは、主としてボール式の、古典的なマウスについて述べる。
1960年代に、スタンフォード研究所のダグラス・カール・エンゲルバート(Douglas C. Engelbart)により発案、開発された。
この当時、ポインティングデバイスとしては既にライトペンやトラックボールは存在していた。
なお、マウスという名称はいつの間にか付けられた呼び名であり、エンゲルバート本人が命名したものではない。
原理的にはマウスを平らな面の上で滑らすことで底面にあるボールが回転し、その回転量が検出されることでポインターの移動量が求められる。
回転数と移動量の比率によってポインターの動作速度が変わる。遅いもので100カウント程度から、早いものでは800カウント程度まであり、一般的には200〜400カウント程度のものが主に使われる。
中には、これを設定して切り替えられるものや、操作中に動的に変化させられる可変カウントの製品もある。また、装置側でなくドライバー側で速度を制御するものもある。
なお、カウント数とは別にマウス本体の物理的移動量はミッキーという単位で表わされる。
マウスの上部(手の平を乗せた時に指先の当たる場所)にはボタンが備えられ、これを押すことで選択操作などを行なう。
ボタンを「押すこと」をクリック(する)と呼ぶ。ボタン自体がクリックという名前なわけではない。
上部のボタンは1〜3個程度が一般的で、1ボタンのものはMacintoshで、2ボタンのものはMicrosoft Windows系パーソナルコンピューターで、3ボタンのものはUNIX(のX Window System)系の電子計算機で、主として用いられている。
また、ボタン上にホイールと呼ばれる回転ダイアルが供えられた製品もあり、主にWindowsで利用されている。
難点として、ボールおよび回転検知部に埃やゴミが付着しやすく、また平らな面上で動かすことが条件だが平滑すぎるとボールが空回りしてしまい操作に支障をきたすことがある。
この問題を回避するには、小まめなメンテナンスを必要とし、適度な摩擦を持ったマウスパッドと呼ばれる板の上で操作するのが効果的である。
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