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北朝鮮の開発した人工衛星打ち上げ用のロケット「銀河3号」の1回目に対する俗称。なお、公式名称としては「銀河3号」としてしか発表がない。
2012(平成24)年3月頃、新たなミサイル発射の兆候が確認され、その後北朝鮮は、2012(平成24)年4月12日〜2012(平成24)年4月16日の午前7時〜正午の間に、衛星運搬ロケット「銀河3」で実用衛星「光明星3」を打ち上げると発表した。
誰も衛星打ち上げとは信じないため、周辺各国が迎撃準備を急ぐ中、北朝鮮当局は、もし迎撃するような事があれば即時に無慈悲な攻撃で断固懲罰する、と発表した。
また、NASAやJAXAに打ち上げの招待文書が出されたとされる。NASAは拒否したらしい。日本のJAXAは政治判断ができないので政府判断を仰ぎ、文部科学省は「政府は打ち上げの中止を求めており、招待に応じることはありえない」とした。
更に、打ち上げる人工衛星の「実物」だとして打ち上げ直前に公称人工衛星が北朝鮮で公開されたが完全な張りぼてであった。そもそも、人工衛星はロケットを作る際に一緒に組み込むもので、後から搭載するなど非効率である。このため、公開された人工衛星とされる物体は偽物とみられる。
ミサイルは、北朝鮮北西部・平安北道鉄山郡東倉里(동창리、トンチャンリ)のミサイル発射施設から発射された。東支那半島の付け根の西端に位置し、黄海に面する。
ミサイルは、第一段に何らかの欠陥があり第一段が爆発したため、結果として遠距離まで飛ぶことなく海に落ちた。
ミサイルは黄海から、西沖縄海(東支那海)の沖縄と台湾の間の上空を通過し、フィリピン東方沖に落下するものと見られたことから、周辺各国は万一の落下に備えてSM-3やPAC3などを配備、迎撃準備を進めた。
ミサイル当初の計画では、第一段エンジン(推進エンジン)は南鮮南部・全羅道西方沖、第二段はフィリピン・ルソン島東方沖に落下する予定だった。
日本は、西沖縄海の経路下にイージス艦「こんごう」と「ちょうかい」を、コースに近い石垣島(新石垣空港)と宮古島(宮古島分屯基地)、沖縄本島(恩納分屯基地、知念分屯基地)にPAC3を投入した。また東京中枢防衛のため、日本海にイージス艦「みょうこう」を展開、市ヶ谷駐屯地など東京にもPAC3を配備した。
米軍も、2012(平成24)年3月末に「5000km離れた場所にある野球ボール程度の大きさの目標も識別できる」とする海上配備Xバンドレーダーを搭載した大型艦船をハワイから出港させ太平洋上に配置したとしている。
自衛隊の準備は万端に見えたが、様々な穴があった。そもそも、民主党政権ということが最大の不幸である。
日本の配備したイージス艦の位置は北朝鮮から遠く、発射直後に失敗した場合はそれを認識できない状態であったが、実際にそのようにして発射に失敗してしまった。
南鮮は、ミサイル爆発から約10分後に発射の旨を政府発表、爆発から約15分後に南鮮のマスメディアが発射と失敗を伝えた。
アメリカからは早期警戒衛星情報が自衛隊に対して伝達されていたが、一方の日本は、爆発から20分以上経った後、ようやく緊急情報ネットワーク(エムネット)第1報が発信された。しかし―
「北朝鮮が、人工衛星と称するミサイルを発射したとの一部報道があるが、我が国としては、発射を確認していません。」
多くの国民は、既にTwitterなどで既に失敗の事実を知る中、政府がこの有様では、最初から誰も期待していないとは言え無能ぶりは想像を超える。
「北朝鮮による人工衛星と称するミサイルの発射については、確認中であるが、我が国の領域への影響はないものと考えられる。」
その後、数度にわたり内閣官房長官記者会見があった。最初の頃はそれでも「まだ確認はできていない。」などと述べ、理由については「ダブルチェックを行なっていた。」などと強調した。
政府が無能を露呈する中、北朝鮮は臨時ニュースで失敗を報じた。
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