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IS-95規格準拠のディジタル携帯電話システムをau(当時のDDIセルラーとIDO)が導入するにあたり、両社がそのシステムにつけたブランド名。元々は日本やカナダの一部のIS-95事業者が使っていた呼称だったが、その後IS-95とその周辺の統一呼称となった。
IS-95準拠の方式のため、海外で同方式を採用している会社とのローミングも技術的には比較的容易で、まず2000(平成12)年4月21日より韓国のSTI(新世紀通信)および香港のハチソンテレコムとのローミングが実現した。また夏には米国と、9月にはオーストラリアでのローミングも予定されている。国際ローミングのサービス名はGLOBAL PASSPORTである。
cdmaOneでは、基地局間の同期にGPSクロックを利用している。そのため一部の地上局と地下局との間の同期が取れないので、地下エリアから階段を昇るなどして地上エリアに出ても、ハンドオーバー出来ずに回線切断されてしまう事がある。なお、GPSが使用不能になった時に備えてロランを利用する補助システムも準備されている。ちなみに端末側チップではこのGPSクロックを利用して電源投入時と毎日00:00に自動的に内蔵時計の修正を行なっており、日常生活レベルでは十分に "狂わない時計機能" になっている。
日本での導入経緯としては、元々DDIセルラーはディジタル携帯電話に興味が薄かった。そのためディジタル化の波に乗り遅れ、NTTドコモに市場占有率で大きく差を開けられる。そこでDDIセルラーとサービス地域を分かち合うIDOと共に、現行のPDC方式とは違うシステムを導入することで他社との差別化を図る戦略に出たのがcdmaOneである。
一般電話並みの音質、という宣伝通りに高音質で、流石にPHSには敵わないものの、PDCフルレート等は優に凌駕する音質を実現。当時の九州セルラー電話ではサービス開始前にcdmaOne端末でラジオ番組のレポートを行なうというパフォーマンスを行なった。
しかし当時、旧DDIセルラーのPDCは減価償却には程遠い地域が多く、そう簡単にcdmaOneと入れ替える訳にいかずに、とりあえずPDCを普及版と位置付けてネットワークサービスや料金体系に力を入れ、cdmaOneは高品位版として音質を売りに販売していくことになった。こうしてcdmaOneの普及をみたところで、auはPDCを特別損失で処理することとし、2002(平成14)年3月31日で新規契約を終了、2003(平成15)年3月31日にサービス自体を終了、完全にCDMAへと移行を完了したのである。
cdmaOneでのデータ通信機能は、開始時は14,400bpsまで対応し、2000(平成12)年1月7日よりパケット通信64kbpsのサービスが開始された。
端末名はCxxxX形式で表現され、xxxは最上位の桁でシリーズが分かる機種ごとに違う番号、末尾のXはメーカー名となる。C1xxがcdmaOneが本格的に開始された際の機種で、C2xxからWAP(EZwebと旧WZaccess)に対応、C3xxからは64kbpsパケット通信対応、C4xxからEZweb@mail、C45xからezplus(後に「EZアプリ (Java)」に改名)に対応した。対するNTTドコモのFOMAに対抗するためcdmaOneもWAP 2.0対応機種からは数字が4桁になり、C3xxxからEZナビ(当時はeznavigation)、C5xxxからEZムービー(当時はezmovie)とEZナビに対応した。
使用周波数は基地局が860.0000〜863.5000MHz、867.0000〜870.0000MHz、移動局が915.0000〜918.5000MHz、922.0000〜925.0000MHzである。
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