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NECのパソコンのうち、PC-9821xx型番のものの総称。
PC/AT互換機が日本国内でも普及しはじめた。量産で安価になるPC/AT互換機のパーツ類と、独自仕様で高いままのPC-9800シリーズのパーツ類の価格差は開く一方となっており、価格面で劣勢に立たされた。
PC-9821シリーズは、ベースはPC-9801シリーズであるが、かなりの部分でPC/AT互換機と同等のものを取り入れた。量産効果を取り入れることが可能になり、もって本体価格の低廉化を実現することができるようになった。
最初の機種は、1992(平成4)年10月に発売されたPC-9821model S1/S2の2モデルだった。
最後の機種は、2000(平成12)年5月に発売されたPC-9821Ra43だった。
PC-9821シリーズのPC-9800シリーズに対する大きな特徴として、画面表示の仕様変更が挙げられる。
PC-9800シリーズは基本的に、640×400ドット、4096色中16色であった。さらにメモリー上にR/G/B/Yのプレーンが独立して存在するプレーンアクセス仕様だった。
PC-9821シリーズでは、640×480ドット(VGA)、4096色中256色に標準対応し、これはパックトピクセル方式を採用した。
またグラフィックアクセラレータにも標準対応し、Windows 3.1/Windows 95で高解像度、多色に対応した。
Windows 95時代のNECの主力パソコンである。
使用されているパーツはPC/AT互換機と同等になり、PCI、IDE/SCSIハードディスク、SIMM/DIMMなど、PC/ATと同じものが利用できる。
わずかに違うものはキーボードやマウス等、従来との互換が重要なもののみで、それ以外の周辺機器は殆どすべて兼用できた。
一部のハードウェアは依然PC-9800アーキテクチャーであるため、PC/ATと同じ部品を全てで使いまわすことは不可能である。これは、製造コストや新技術導入に対して不利となった。
例えばPC-9821シリーズではPCIバスに対応するが、同時に互換性のためにCバスも搭載している。
PC/AT互換機の場合、Intelから提供されているPIIX(PCI ISA IDE Xcelerator)というチップでISAバスとPCIバスの共存を実現しているが、これはPCI-ISAブリッジやIDE機能のほかにPC/AT互換機に必要な機能が多数集積されているため、PC-98x1アーキテクチャーでは利用できず同等品を別途で開発せねばならない。Intelに受注するにしろ自社開発するにしろ、これはコスト高になるほか、数々の新技術導入に対する大きな障壁となってしまった。
日付は発売日。但しモデルによっては同じ機種でも発売日が異なることがある。
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