_t

読み:アンダースコア・ティー
外語:_t 英語
品詞:名詞

CC++において、標準typedefとして用意された型名に付けられるサフィックス。_tは、typedefを見分けるために付けられる識別子である。

目次

良く見かけるものは、time_tsize_tfpos_toff_tなどである。

仕様が進むにつれてその数は増え、今では処理系依存のtypedefも含めて数え切れないほどのtypedefが存在している。

標準typedef

比較的よく使われていると思われる、_tで終わる標準typedefに、以下のようなものがある(アルファベット順)。

  • <fenv.h> (C90以降)
    • fenv_t (浮動小数点環境に関する情報)
    • fexcept_t (例外に関する情報)
  • <inttypes.h> (C99以降)
    • imaxdiv_t
  • <math.h> (C99以降)
    • float_t
    • double_t
  • <semaphore.h>
    • sem_t
  • <stddef.h>
    • intptr_t (ポインター保持に充分な大きさの整数型)
    • ptrdiff_t (ポインター同士の減算の結果)
    • size_t (メモリー上のオブジェクトのサイズ)
    • uintptr_t (ポインター保持に充分な大きさのunsigned整数型)
    • rune_t
  • <stdio.h>
    • fpos_t (ファイルの位置、サイズ)
    • off_t (ファイル位置)
  • <stdint.h> (C99以降)
  • <stdlib.h>
    • div_t (stdlibのdiv関数の返却値)
    • ldiv_t (stdlibのldiv関数の返却値)
    • lldiv_t ((stdlibのlldiv関数の返却値)
  • <time.h>
    • time_t (時刻)
    • clock_t (CPU時間、クロックの刻み数、システム時間)
    • clockid_t
    • timer_t
  • <wctype.h>など
    • wchar_t
    • wctrans_t
    • wctype_t
    • wint_t

その他

実装によって、次のようなtypedefが用意されていることもある。

全てを挙げることは不可能なので、よく使われていそうなものを例示する。

UNIX系

  • <unistd.h>
  • <pthread.h>
  • <glob.h>
    • glob_t
  • <sys/socket.h>
  • <sys/stat.h>
    • blkcnt_t
    • blksize_t
    • dev_t (デバイス番号)
    • fflags_t
    • ino_t (ファイルのシリアル番号)
    • mode_t (ファイルのモード)
    • nlink_t (ファイルへのリンク数)
  • <sys/uuid.h>
    • uuid_t (UUID)
  • <netinet/in.h>など
  • <linux/types.h>など
    • umode_t
    • daddr_t
    • key_t
    • suseconds_t
    • mqd_t

その他

Windowsの場合、かつてのMS-DOSの頃から変わらず、実装独自のtypedefは_tを付けるのではなく全て大文字にする流儀がある。従って_tの一覧には名前が出てこない。

用語の所属
typedef
関連する用語
time_t
size_t

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