FMP

読み:エフエムピー
外語:FMP: FM Player SYSTEM 英語
品詞:商品名

かつて、EPSON PCおよびPC-9800シリーズで使われていた、FM音源ドライバー。

目次

  • 使用途 ‐ 音源ドライバー
  • 初出年 ‐ 1988(昭和63)年(クレジット表示では1990(平成2)年)
  • 設計者 ‐ 長井 "ぐぅ" 理/Osamu "Guu" Nagai
  • 開発者 ‐ 長井 "ぐぅ" 理/Osamu "Guu" Nagai
  • 最新版 ‐ 4.28u (1998(平成10)年5月1日)
  • 影響関係
    • 被影響 ‐ PMD
    • 加影響 ‐ PMD
  • 主要動作環境 ‐ EPSON PCPC-9800シリーズ (V30以降)
  • ライセンス ‐ フリーソフトウェア(独自形式ライセンス)
  • 記述言語 ‐ アセンブリ言語

対応音源

FMの再生機能の提供。次のFM音源に対応している。

  • PC-9801-26/PC-9801-26K(OPN)OPN、および互換品

    FM3音、SSG3音、拡張FM3音、計9音

  • PC-9801-86K(OPNA)、および互換品

    FM6音、SSG3音、リズム6音、PCM1音、拡張FM3音、計19音

  • スピークボード(OPNA)

    FM6音、SSG3音、リズム6音、PCM1音、拡張FM3音、計19音

OPNの持つFM3音とSSG3音、またはOPNAの持つFM6音、PSG3音、リズム6音、ADPCMに対応する。

FMP内部では、次の音源や動作環境をそれぞれ認識する。

  • OPN(PC-9801-26)の存在
  • OPNAの存在
  • 動作環境
    • PC-98DO+
    • YMF288(PC-9801-118、YMF297-F)
    • PC-98GS(OPNA)
    • PC-9801-73(OPNA)
    • PC-9801-86(OPNA)
  • OPNARAMの存在 (いわゆる「ちびおと」)

ADPCM

86ボードのOPNAはADPCM機能が停止されているため、そのままでは鳴らすことが出来ない。

PCMドライバーPPZ8を併用することで、86ボードに搭載されたPCMを使ってADPCMをエミュレート再生できる。

また、同人ハードとして作られたアドオンボード「ちびおと」にも対応しており、取り付ければFMPでADPCM再生が可能になる。

当時

かつて、PC-9801用として絶大な人気を誇ったフリーのFM音源ドライバーである。

同人ハードなどにも積極的に対応し、音源の機能をフルに使い切れる高機能なドライバーは多くの人を魅了し、人気を獲得した。また、3行メッセージやFMP外字など、気の利いた機能が豊富な点も好まれた。

PC-9800シリーズでは、このFMPと、PMDで、パソコン通信で配布されるFM音源用のデータのほぼ100%をまかなっていた。

技術

OPN用とOPNA用で拡張子が分けられていた。

  • OPI ‐ OPN用
  • OVI ‐ OPNA用
  • OZI ‐ 拡張フォーマット(殆ど使われていない)
  • PVI ‐ PCMデータ

現在

オペレーティングシステムがMicrosoft Windowsの時代になると、PC-9801は衰退しPC/AT互換機が一般化した。

PC/AT互換機では、FM音源を乗せるにしてもサウンドブラスターなどが一般的であり、OPN/OPNAとは異なるものが使われた。またCPUの高性能化も手伝い、やがてFM音源はソフトウェアでエミュレートされるようになった。

現在、FMP用に作られたデータは、C60作WinFMP.dllでエミュレーション再生することが出来る。同氏作のプレイヤーFMPMD2000などで利用できる。

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