次元

読み:じげん
外語:dimension 英語 , dimensi/o エスペラント
品詞:名詞

空間の広がり方を表わす指標の一つ。その空間の自由度、あるいは要素(軸)。

目次

その空間を表わすのに最低限必要な変数要素の数、とも言える。

例えば我々が暮らす空間は、縦・横・高さという三つの要素(軸)で表わすことができるため、3次元空間であるという。

次元

表現するのに必要な要素(軸)の数ごとに次元を表わすことができる。

  • 点は、縦も横もないため、0次元
  • 線は、一方向のみの広がりのため、1次元
  • 面は、縦・横に広がるため、2次元
  • 立体は、縦・横・高さに広がるため、3次元

立体にさらにもう1次元を加えると、4次元となるが、3次元空間のこの世界では、これを表わすことができない。

軸は、通常、順番に次のように命名される。

  1. X軸
  2. Y軸
  3. Z軸
  4. W軸
  5. V軸
  6. U軸
  7. T軸

1次元はX軸、2次元はX軸とY軸、3次元はX軸とY軸とZ軸を使う。

4次元では更にもう1軸必要だったが、Zの次がないため、戻ってXの一つ前のW軸を使う。同様に5次元以上でも前に遡ってV軸、U軸、T軸などを使う。

空間と時空

我々が住む世界は、縦・横・高さと三方向への広がりを持つため3次元空間である。

但しこれと別に「時間」という軸があり、時間を一方向に進む1次元要素であると考えると、この世界は4次元時空であると言える。

時間をどのように捉えるかは空間の考え方によって様々である。例えば相対性理論においては、時間は光速という尺度を元に空間と結びつけられ、一つの次元として扱われている。

定義

次元の定義は様々に存在する。

基本的には、ユークリッド空間Rnの次元がnと一致するとき、それはn次元である。

従って、nは常に整数であり、次のような次元がある。

M理論においては、この世は11次元であるとしている。

コンピューターの世界

プログラミング言語においては、配列型が持つ添え字(index)の個数を次元という。

添え字が一つなら一次元配列、二つなら二次元配列のように呼び、また二次元以上のものは総じて多次元配列という。

創作の世界

ファンタジーなど創作の世界において次元とは、その世界そのものを表わす語であり、数学・物理学のそれとは異なる。

例えば「異次元」や「異次元の世界」のように使う。

異次元といっても、その世界観は3次元の空間として描かれていることが多く、ここからも数学・物理学でいう次元とは異なることが分かる。

絵の世界

絵は、縦・横という二つの要素(軸)からなる平面の世界である。

そこで、そのような表現を「二次元」と呼び、現実世界を「三次元」と呼ぶ習慣がある。

二次元の世界のキャラを恋人と認め、三次元の世界の人間を排斥したり、あるいは恋人とすることを諦めることを「Z軸崩壊」という。

2.5次元

2次元と3次元の中間的要素を持つものを、俗に2.5次元という。この表現は数学・物理学の次元とは直接関係していない。

例えば3次元的図形をコンピューターなどで描く場合、画面は2次元なので立体を表わすことができないが、ある一方向から見た姿は描くことができる。これを俗に2.5次元という。

またこれと別に、2次元(アニメなどのキャラ)を立体化(フィギュア、ぬいぐるみ等)した場合、3次元(現実の人物)と区別するため、2.5次元と表現する。

用語の所属
物理学
関連する用語
空間
時空

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