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ニュートリノ天文学という学問を切り開いた実験物理学者。ニュートリノ観測施設であるカミオカンデ及びスーパーカミオカンデを建設した。
まずカミオカンデによって、恒星に鉄の核ができ、重力崩壊して中性子星になる際、恒星の外層が吹き飛ばされて超新星爆発をおこすという、それまでの理論が正しいことを証明した。また、太陽ニュートリノに関する実験を行なったRaymond Davis Jr(レイモンド・デイビス・ジュニア)の実験が正しいことを確認した。
そしてスーパーカミオカンデを建設、大気ニュートリノの実験を行ない、ニュートリノが0.1eV程度の極めて小さな、有限の質量を持つことを世界で初めて実証したのである。
これらの功績を称えられて様々な賞を受賞しており、2002(平成14)年にはノーベル物理学賞を受賞した。受賞理由は「天体物理学、特に宇宙ニュートリノ検出の開拓に貢献」(for pioneering contributions to astrophysics、in particular for the detection of cosmic neutrinos)である。
2003(平成15)年10月1日、小柴昌俊がこのノーベル賞やウルフ賞の賞金合計4000万円、カミオカンデの開発を支えた晝馬(ひるま)輝夫・浜松ホトニクス社長が私財から6000万円を提供し、子供たちへの理科教育の向上をめざす "平成基礎科学財団" を設立した。
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