ラドン222

読み:ラドン・にひゃくにじゅうに
外語:222 Rn 英語
品詞:名詞

ラドン同位体の一つ。

目次

ウラン・ラジウム系列の7番目の核種である。

この系列には途中、半減期の長い核種があり、またこのラドン222は、半減期半減期1600年と比較的長いラジウム226がα崩壊して作られることから天然にも微量存在し、空気中にも含まれる。

また、ラドン222は、放射能泉の主要な放射線源である。

崩壊

半減期は3.824日で、α崩壊してポロニウム218になる。

この崩壊自体は、体内に大量にあるなどの事態を除いては実害はほぼ無いが、ウラン・ラジウム系列として鉛206にまで崩壊する過程でβ崩壊崩壊)する同位体が多数あり、その際にはγ線が放出される。

確率の高い経路では、次のようにして鉛206に至る。

  • ラドン222 (3.824日、α崩壊)
  • ポロニウム218 (3.10分、α崩壊)
  • 鉛214 (26.8分、β崩壊)
  • ビスマス214 (19.9分、β崩壊)
  • ポロニウム214 (164µ秒、α崩壊)
  • 鉛210 (22.3年、β崩壊)
  • ビスマス210 (5.013時、β崩壊)
  • ポロニウム210 (138.4日、α崩壊)
  • 鉛206 (安定同位体)

全ての同位体が半減期で半分が崩壊したとすると、ラドン222が崩壊すると、数日中に鉛210にまで崩壊を続け、しばし安定する。鉛210が崩壊すると半年程度で鉛206にまで崩壊し、安定する。

放射能

新陳代謝を高め健康に良いとされるラドン/ラジウム温泉のラドン222は、1グラムあたり5960兆ベクレルもある。

一方で、よく話題になるセシウム137は、1グラムあたりたかだか3兆2000億ベクレルである。

つまり湯治で愛用されているラドン222は、セシウム137の1800倍以上も放射能が強力である(ベクレてる)ため、健康に良いということである。

生体への影響

科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、ラドン222の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。

  • 吸入摂取した場合 (ラドンの平衡等価濃度) 6.5×10−6

つまり、10,000ベクレルを吸入摂取した時の実効線量は0.065ミリシーベルト(65マイクロシーベルト)である。

用語の所属
ラドン
同位体
関連する用語
放射線
放射能泉
ラジウム

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