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セシウムの同位体の一つで、放射性セシウムの一つ。自然放射能の一つで、ウランの核分裂生成物の一つである。
天然にはごく微量しか存在しない同位体である。
核燃料として使われるウラン235が核分裂すると、少なくない割合で、このセシウム137が生じる。この時は、片割れとしてストロンチウム90が作られ、残りは中性子として放たれる。
半減期は30.07年で、β崩壊(β−崩壊)し、β線(電子=β粒子)と反電子ニュートリノ(νe)を放出して、バリウムの安定核種であるバリウム137(137Ba)になる。
このバリウム137になる崩壊の過程で、いきなり基底状態の137Baになるのは約5%に過ぎない。残る94.4%が、まず準安定同位体であるバリウム137m(137mBa)となり、半減期2.6分でIT崩壊して137Baになる際にγ線が放出される。
科学技術庁告示第五号 平成十二年科学技術庁告示第五号(放射線を放出する同位元素の数量等)における、セシウム137の実効線量係数(ミリシーベルト/ベクレル)は、次のとおりである。
つまり、10,000ベクレルを経口摂取した時の実効線量は0.13ミリシーベルト(130マイクロシーベルト)である。
また3.20×1012ベクレル/gなので、1mgあたり32億ベクレル、経口摂取の係数を掛けると、1mgあたり41.6シーベルトと算出される。
仮に1kgあたり82,000ベクレルのセシウム137を含む食品があったとすると、経口摂取で1.066ミリシーベルトとなる。CTなど、ちょっとした放射線科の検査くらいのレベルで、健康に影響が出るのは更にこの100倍から。
しかも実際に1kgも食べることはなく、その量が50g(50/1000)であった場合、0.0533ミリシーベルト=53.3マイクロシーベルト被曝することになる。この程度の放射線被曝は誤差の範疇であり、健康に被害を与える量ではない。
2011(平成23)年3月20日、韓国国会教育科学技術委員長のビョン・ジェイル民主党議員が、支那より飛来した黄砂中から、核分裂によって生成されるセシウム137を検出したと発表、複数の南鮮メディアが報じた。
同国の、過去10年間(1998(平成10)年〜2010(平成22)年)の原子力安全技術院の資料によれば、毎年黄砂が集中的に発生する2月から4月にかけ、地表の埃や大気中浮遊物から、セシウム137が検出されている、とする。
セシウム137(137Cs)は半減期が長いためなかなか消えることがない。このため他国で発生した137Csが偏西風に乗り、南鮮だけではなく、日本にも降り注いでいる。
チェルノブイリ原電事故の際には最大99.9ベクレル/m3の降下があり、1990年代以降は春季に0.1ベクレル/m3程度の降下が定期的に認められるようになっている。
このように日本でも各地で放射線の観測が続いているが、2002(平成14)年3月には青森や新潟など日本海側の複数地点で、チェルノブイリ原電事故以来最大となる0.82ベクレル/m3の137Cs大気降下量が記録された。
日本での観測では、同時に浮遊粒子状物質(SPM)濃度の上昇も観測されたため黄砂の影響と推定され、文部科学省のチームが支那北部の草原の現地調査を実施したところ、表土から比較的高濃度の137Csが検出された、としている。この報告では、特定の核実験場や施設からの放出物ではなく、1980年代以前のグローバルフォールアウト(地球規模の放射性降下物)が原因だと結論づけている。
しかし実際には、そもそも黄砂とはゴビ砂漠などから巻き上げられた砂をいうが、中共はゴビ砂漠などで核実験を実施しており、この核実験で作られたいわゆる「死の灰」が砂とともに日本に飛来しているものと考えるのが自然である。
上の文科省の報告書によれば、シリンホトや正鑲白旗で137Csの濃度が86ベクレル/kg程度まであり、蓄積量も3707ベクレル/m3にも達するところが存在する。
2001(平成13)年頃から支那大陸北部では深刻な干魃が発生し植生被覆が脆弱化したため、これ以降の春季には137Csを含む砂塵の発生が顕著になっている。
なお、日本の畑地表土の平均濃度は約6ベクレル/kgである。
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