文書ファイルやラインプリンター等で、桁あわせをするために使用する制御コードのこと。タブ文字、TAB文字とも。
電子計算機で文書を作成することを考える。
特殊なソフトウェアを使わず、全てを文字だけで表現することとし、ここで表などを書くとする。
この時、表にするなら一定間隔での桁位置合わせが欠かせないが、これを空白文字だけで行なうのは手間である。そこで、一定間隔を開ける制御コードとして、タブコードが作られた。大昔には表計算ソフトウェアなど無かったので、このような工夫が生まれたのである。
語源は定かではないが、一説によれば、tabコードのtabはtableを語源とする。
電子計算機内の文章は実質的に数字の羅列に過ぎないので、タブコードがその場にあることを表わす目印が必要である。
そこで、それを表わす制御コード、文字を、タブコードないしタブ文字という。
ASCIIおよびその互換符号系とUnicodeでは、HT(0/9)が使用される。
EBCDICおよびその互換符号系では、HT(0/5)が使用される。
なお、HTとは水平タブ(Horizontal Tab)を表わす。
何桁単位で桁あわせをするか、を「タブ幅」という。
処理系がタブコードを認識すると、その場から最も近い次のタブ幅まで移動する。古典的にはタブ幅は8であり、1桁目にタブコードがあれば、カーソルは9桁目に移動する。そこにもタブがあれば、カーソルは17桁目に移動することになる(左端を1桁目とした場合)。
プログラミングにおいては、インデントとして使われるが、インデントの深さが8は多すぎるとし、タブ幅を4として使う人も多い。
上述した「タブ」は、全て「水平タブ」である。
現在では殆ど使われなくなったが、古典的なプリンターでは、垂直タブがあった。これは「垂直方向書式送り」とも呼ばれ、この制御コードは連続紙などの行を一定行数、垂直方向送る機能に使われた。
垂直タブ(VT: Vertical Tab)のコードは次の通り。
ASCIIおよびその互換符号系とUnicodeでは、VT(0/11)が使用される。
EBCDICおよびその互換符号系では、VT(0/11)が使用される。
C/C++及び同系列の言語では、次のエスケープを利用してタブコードを表現できる。
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