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mp3ファイルに、曲タイトルやアーティスト名などの付加情報を記録するためのメタデータ規格の一つ。
1996(平成8)年に、Eric "NamkraD" Kempにより開発されたmp3ソフトウェア「Studio3」で発案、採用された。
その仕様は単純明快なもので、曲名やアーティスト名、アルバム名などをmp3の末尾に128バイト固定長のタグとして付け加えただけである。
ファイルの末尾を調べれば拡張情報の有無が分かるようになっており、また拡張情報に未対応のプレイヤーにも影響を及ぼさない。その後は、mp3対応ソフトウェアにより広く対応され、普及していった。
現在までに登場したID3のバージョンは、次のとおりである。
バージョン2はRIFFチャンク形式を採用したもので、バージョン1とは全く異なるものである。
128バイトの固定長である。データの先頭3バイトの文字列 "TAG" で、タグの存在を判定する。
ジャンル番号のみunsigned charで、それ以外のデータは全て文字列で記録する。
曲名などが30バイトに満たない場合はナル文字(0x00)で埋める。なおWinampは全てのデータの末尾を空白(0x20)で埋め、隙間を作らないようにしているようだ。
ID3 v1.0の上位互換で、トラック番号の保存に対応した。
具体的には、コメント30バイトを28バイトに削り、代わりに1バイトの0x00 + 1バイトのトラック番号という2バイトの情報を格納している。
v1.0とv1.1の区別は、このコメントの29バイト目が0x00であるかどうかで判断する。
なお、v1.0のみ対応のソフトウェアでも0x00部分以降は読まないことが定められているため、v1.1のID3タグを読み込んでも誤動作しないことになっている。
ジャンル番号は8ビットなので、0(0x00)〜255(0xff)まで事実上存在する。
ただし、ソフトウェアによって対応範囲が異なり、必ずしも全てのソフトウェアで全ジャンルが表示・編集できるとは限らない。
特に、251(0xfb)〜255(0xff)は日本独自の拡張定義であり、海外のものでは対応していない可能性が高い。
全256種の番号の中には、253(0xfd)のMoemoeのような意味不明のものがあったり、J-POPやAnimeのように複数番号が存在するものもある。
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