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HD 209458の惑星。古代エジプト神話の冥界の王から「オシリス」(Osiris)と呼ばれる。
衛星の存在は不明。
主星に近いことから、大気温度は1200℃程度と推定され、1800m/s(1555m/cBeat)もの猛烈な嵐が吹きすさぶとされる。
また、1年は僅か3.5地球日しかない。
地球から見たとき、主星の前面を周期的に横切る、数少ない「トランジット惑星」の一つで、このため大気中を通過する主星HD 209458の光を観測することができ、もって惑星の大気成分などを調べることができる。
惑星オシリスは巨大ガス惑星(ホットジュピター)である。主星に非常に近いことから、恒星風によって大気が吹き飛ばされ、彗星のようなガス状の尾を引いている、という研究結果が発表されている。
ハッブル宇宙望遠鏡の紫外線分光器コズミック・オリジン・スペクトログラフ(COS)による分析では、オシリスから噴出されるガスの尾は約35400km/h(85Mm/hBeat)で地球の方向に流れていることが判明し、その量は1日に約36トン、1年で地球の質量の約10億分の1相当と見積もられた。
これは理論上、オシリスはいずれ蒸発し消滅することを意味するが、それまでには約1兆年の歳月を要することから、先に恒星の寿命が尽きると見込まれている。
恒星風が惑星の質量を吹き飛ばすとする説は以前からあったが、それが実際に確認されたのはオシリスが初めてである。そして、オシリスのようなホットジュピターは全て、彗星のような尾を引いているのは確実であろうと考えられるようになった。
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