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一つのコンピューターに複数搭載されている互いに異なる用途のGPUを、目的に応じて切り替える技術。
近年は、チップセットやCPUにグラフィックス機能(IGP)が内蔵されている。他に、従来通り、より高性能なGPUを外部に搭載(ディスクリートGPU)することで、より高いグラフィックス機能を利用することもできる。
IGPは消費電力は少ないが性能も低い。対して、ディスクリートGPUは性能は高いが消費電力も高い。
このとき、どちらのGPUを使うかという問題が生じるが、デスクトップPCなら高性能なディスクリートGPUを使うことが多く、この時はIGPは休眠状態となり使われることはない。切り替えようという需要も存在していないと思われる。
しかし、ノートPCの場合はバッテリーの問題があるため、電源に繋いでいるときはディスクリートGPU、移動中はIGP、といったGPUの切り替え需要が発生する。この目的のために、様々な技術開発がなされてきた。
用途に応じてIGPとディスクリートGPUを切り替え、必要に応じたバッテリー駆動時間とグラフィックス性能の両立を目指した最初の例は、2006(平成18)年1月に発表されたソニーの「VAIO type SZ」であった。
技術的には、システムBIOSが、一方のGPUを有効、もう一方を無効にして、システムを起動するようになっている。Windows側の変更や、特殊なデバイスドライバーなしで実現できたが、切り替えに際してはオペレーティングシステム(OS)の再起動が必要で、このために数分間待つ必要があった。
ハードウェア的な対策としては、VGAコネクターやHDMIなど出力先全てに対し、各信号を切り替えるためのマルチプレクサー回路が搭載されている。面積や重量、放熱の制限などの大きいノートPCで、部品点数が増えたり回路が複雑化することは、条件的に不利である。
IGPとディスクリートGPUをソフトウェアで切り替え可能とした後継製品は、2008(平成20)年7月に発表された「VAIO type Z」だった。
IGPのデバイスドライバー(Intel製)とディスクリートGPUのデバイスドライバー(NVIDIA製)を、NVIDIAが開発した「Display Driver Interposer」と称するソフトウェアでトラップすることでOS側には一つのGPUに見せかけ、IGPに対してはInterposerがカスタムAPIを用いて通信する。
しかしこのデバイスドライバーは、IGPやディスクリートGPUのデバイスドライバー仕様に依存するため、ユーザーが後からデバイスドライバーを更新してしまうと動作しなくなる可能性があるなど大きな問題も残されていた。
ハードウェア的な対策は第1世代と同様で、各信号を切り替える回路は同様に搭載されている。
NVIDIAが新たに開発したのが、NVIDIA Optimus技術と呼ばれる技術である。ハードウェア構成を根本的に変更し、新たに「Copy Engine」と呼ばれる回路が搭載された。これは、ディスクリートGPUが計算した結果を、IGPのメモリーに転送する機能である。
ディスプレイインターフェイスへの出力はIGPが行なうため、ディスクリートGPU側はこの機能を省略でき、回路が簡単になる。
消費電力についても、IGPのみが動作しているときはディスクリートGPUへの電源供給はゼロとなる。ディスクリートGPUが動作しているときは双方に電力が供給されるが、IGPはディスプレイコントローラー機能のみが稼働するためIGPの消費電力は少ない。
そして、ディスクリートGPUを使うかどうかの選択も使用するソフトウェアによって自動選択され、ユーザーが意識する必要がなくなった。但しOS側の対応も必要で、この機能はWindows 7以降でのみ利用できる。
この方法にも制限があり、IGPの性能が足かせになるという点である。ディスクリートGPU側に機能があっても、IGP側に機能がなければ、それを出力することはできない。
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