緊張など精神的な原因によって頻尿となる症例。心因性頻尿とも。
日常の生活では何の問題もないが、ちょっとした緊張で激しい尿意を感じ、トイレに立つ回数も極端に多くなるという状態のこと。緊張で尿意が増すことは誰でもあるが、それが極端な症状となって見られる点が特徴である。
この病態は、子供から中年程度までに多く、老人には少ない。
これは泌尿器自体に器質的疾患があるわけではなく、緊張状態が尿意に繋がっている、あくまで精神性要素が主となる病状である。尿検査などをしても、尿の濁り等は見られない。また、就寝中には症状が消失する。
つまり体のどこかが悪いわけではないので、治るかどうかは分からない。
神経質な人や、ストレスの多い人に、多いとされる。
治療の根本は精神療法となる。
医者に掛かる場合には、カウンセリングをしている医院(診療科問わず)、頻尿外来を行なっている泌尿器科、神経科、などが選択候補である。
泌尿器科なら、薬物療法で抗コリン薬か精神神経用剤(精神安定剤)を使うことになるが、きとんと診られない医者もいる。しかし医者を責めるのも酷である。なぜなら、泌尿器自体には問題がないからであり、本症例は本来は泌尿器科の管轄外である。
心的ストレスを取り除くことで改善される場合や、抗コリン薬による症状改善で自信を持ち、改善に向かう場合などがある。
日常生活では、疲れを溜めないこと、ストレスを溜めないことが必要である。
作られる尿の質や量には問題はないが、僅かな尿量で頻繁に尿意が起こる。
しかし、尿意に任せて、尿が溜まってないのに排尿していると、今度は膀胱が萎縮する習慣性頻尿となり頻尿が悪化する可能性がある。
この防止または改善のために、診療においては、ある程度溜めることが勧められることが多い。
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