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発電を行なう場所のこと。
発電には様々な方法があるため、その方法に応じて作られている。
それぞれに、良い点と悪い点があり、リスクとメリットは背中合わせの状態である。万能は存在しない。
発電所の種類によって、安全性はまちまちである。
主要なものについて。
原子力発電は、暴走した際の事故が非常に危険である。従って、万一の事故の際でも被害を最小限に食い止められるよう、どの国でも何重もの安全装備を備えて建設されるのが一般的である。さもないと国が滅ぶからである。
そこで原子力発電所は耐震性を増すため、一般に硬い地盤の上に直接建設する。このため、同じ地震でも、揺れ自体が(地盤の上に更に表層地盤がある)普通の建物より少なく抑えられる。また原子炉自体も、頑丈な原子炉格納容器の中に納められる。
とにかく頑丈であるので、地震災害などの際にも復旧や援助に必要な電力を供給し続けることができるほか、震災発生時、その敷地内を避難所として活用することも可能である。実際、東北電力は(地震で安全に停止された)女川原電敷地内の体育館に周辺住民を受け入れた。
火力発電所は、古くは重油、最近ではLNGや石炭が燃料として一般的である。いずれにせよ火災のリスクが非常に高く、また公害も懸念されるため、民家より離れた場所に建てられることが多い。
結果として、埋め立て地などに建てられる例が多いため、耐震性に問題があることが多い。もし地震などで配管が破損し高圧水蒸気などが漏れた場合、人に直撃すればもちろん即死、万一火力の燃料に当たれば引火する。ひとたび燃料が発火すれば燃え広がり、広範囲で爆発四散し多くの死者を出す危険性をはらんでいる。
ちなみに水蒸気は約600℃の超臨界圧蒸気である。燃料となる重油の引火点は60℃〜100℃、発火点は250℃〜380℃、天然ガスの主成分メタンは536℃なので、火種はなくとも高温水蒸気を浴びるだけで勝手に燃えてしまうことになる。
水力発電所は、基本的にはダムと水車が付いた発電機からなる設備である。
純国産のエネルギーという利点があるが、原子力や火力と比べると発電量は桁違いに少ない。自然破壊の最たるものであり、ダムを造ることによりアユやサケ、マスなどが遡上(川の上流に戻る)ができなくなったり、食物連鎖を変えることに繋がり生物の生態系も大きく変化させてしまうことになる。またダムを作るためには広い土地が必要で、住民があれば移動させなければならない。このため、様々な問題により建設できる場所は限られている。
ダムは水を溜める必要があるため、下流で干魃になりやすい地域では渇水が起こる。発電用のダムは一般に頑丈なコンクリートダムであり日本では決壊したことは過去一度もないが、全くないとも限らない。もし万が一、地震や豪雨などでダムが決壊することになれば、下流は壊滅する。
原子力発電所は危険と声高に叫ぶ人は多いが、総じて死者や事故の多い発電所は火力発電所である。
火力発電所の燃料は燃料であるのですぐ燃えてしまうほか自然発火もするため危険であるのに対し、原子力発電所の核燃料は一定量以上集めなければ安定していているため安全性が高い。
また、福島第一原子力発電所の事故で、次のような知見と教訓も得られた。
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