生物が、生命維持、活動、成長に供するために、外界から取り入れる物質。
生物は、生きるために様々な物質が必要となる。また体内で必要な物質を作るための材料として様々な元素を外部から得る必要がある。
こうして、食物などとして外部から得る物質を総じて栄養素という。
その種類も千差万別で、有機物、無機物共にある。またその必要量も種類により様々で、需要が多い「主要栄養素」と、微量で構わない「微量栄養素」とに分けることができる。
栄養素として特に需要が高い、蛋白質、脂肪、炭水化物の三つを「三大栄養素」という。
蛋白質はアミノ酸に分解され吸収される。人間は幾つかのアミノ酸を自力で作ることができないため、食品として得る必要がある。このアミノ酸を用いて、蛋白質などを合成して生命維持に供する。
脂肪は、エネルギーとして体温の維持安定に用いたり、細胞として蓄えることで外部からの衝撃を吸収したりといった用途に使われる。
炭水化物は、糖に分解され、細胞の栄養源として用いる。
三大栄養素に、ビタミンとミネラルを加えたものを五大栄養素という。これらも生命維持に必要である。
ビタミンは、そのままで吸収され生理作用を持つ物質である。補酵素や補因子となる。
ミネラルは、必須微量元素や、塩、イオンなどをいう。酵素を作ったり、体を維持するのに使われる。
この他に「水」も必要であり、体内で起こる様々な化学反応は、水を溶媒とする。適時体外から供給し、不要分は排泄される。
また「食物繊維」も、腸の中で水分を含んで膨らみ、便の嵩を増して便通を良くし、発がん性物質の排泄を促してがん予防になるとされる。
水または食物繊維は第六の栄養素とされ、これを含めて「六大栄養素」ということがある。
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