白色矮星になる際に放出されたガスが、中心の白色矮星が放出する紫外線で照らされて輝く天体。
質量が中程度以下の星が老年期にミラ型変光星(赤色巨星)となり、脈動しながら外層のガスを周囲に徐々に放出して恒星は白色矮星となり死に致る。
ガスの放出は穏やかであるため、その多くは丸い形状となる。
こうして周囲に形成された星雲のガスは、白色矮星となった中心星が発する紫外線で電離され、ガスを構成する原子は発光を示す。これによって惑星状星雲は輝いてみえる。
ガスが分散すればやがて輝きも失われてゆく。その寿命は数万年と言われている。
水素の再結合線と衝突励起による禁制線が主立った発光であり、再結合線ではバルマー系列の656.3nm(H-α)、486.1nm(H-β)、434.1nm(H-γ)などの輝線が目立っている。
禁制線は、電離窒素[NⅡ]575.5nm、654.8nm、658.4nm、電離酸素[OⅡ]372.7nm、372.9nm、[OⅢ]500.7nmの輝線が目立っている。
惑星状星雲は中心星からの強い紫外線により、分子が存在しないとする説があった。観測により、少なくとも恒星が白色矮星になる際に放出した一酸化炭素(CO)は、その後も残存することが判明している。
一酸化炭素(CO)が炭素(C)と酸素(O)に分離し、この酸素が周囲の水素(H)と結合し、OH+を作るとしている。
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