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幹線から複数の回路に分岐して負荷に電気を供給し、またその回路の開閉を行なうもの。
現在、一般家庭で使われるものは単相3線式電灯分電盤と呼ばれるもので、古い家屋の場合は単相2線式電灯分電盤が残ることもある。
1980年代より古い家屋は2線式であることが多く、以降の家屋は通常は3線式になっている。2線または3線で引き込まれた電線は、必要に応じてアンペアブレーカーを通り、主幹ブレーカー(多くの場合漏電遮断器)を経由した上で、配線用遮断器(小型の遮断器)を経由して各部屋への配線に接続されている。
ちなみに、関西電力の一般家庭用の契約従量電灯Aは契約アンペアによる基本料金というものがないので、アンペアブレーカーを元々使っていない。各回路ごとの小さな遮断器があるのは同様だが、その手前に元々アンペアブレーカーはないため足し算方式で上限60Aなどのリミッターがなかった。ただ電気料金単価は高いため、6kVA以上を使うのならば基本料金+従量制である従量電灯Bを契約する方が安くなることがある。
住宅用分電盤は一般に設置後13年が交換の目安となっている。
交換費用は、分電盤そのものの費用と交換工賃および出張費用を合わせて10万円前後が相場である。
これを高いと見るか安いと見るかは判断だが、この交換を業として営む場合は主任電気工事士などの届け出が必要となるものの、対して個人的に自宅の分電盤を取り替えるというのであれば営利目的ではないため、第二種電気工事士の資格があれば自分でもできる。分電盤そのものも市販されているものを買ってくれば、やろうと思えばDIYで自分でもできる。心配であれば電力会社に設備変更の申し込みを出し、工事後の検査をして貰うこともできる。
ただし、電柱から電力量計を通し分電盤へと繋がっている電線に、スイッチはない。ヒューズは電柱についている。つまり分電盤の交換とは、電気が通ったままの線を古い分電盤から外し、それらを決して短絡させないよう絶縁テープでテーピングし、古い分電盤を外して新しい分電盤を取り付け、その後この電気が通ったままの線を改めて新しい分電盤に接続する「活線作業」となる。
低圧用ゴム手袋や長靴で感電を防止する必要があり、ねじを回すときには絶縁ドライバーと呼ばれる工具が必要である。また検査計測用計器も必要になる。資格があるからと言っても、活線作業などは経験がなければ安全に実施できない。無理はしない方が懸命である。
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