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クォークと反クォーク合わせて4個からなる中間子。現時点では、明確な存在が確認されていない素粒子である。
次のようなものが候補としてあげられている/いた。
理化学研究所と京都大学の研究によりZc(3900)は閾値効果に過ぎず新粒子とは呼べないことが判明し、2016(平成28)年12月9日付けの米国物理学会の学術誌「Physical Review Letters」で発表された。
Zc(3900)は、アップクォーク/チャームクォーク/反ダウンクォーク/反チャームクォーク(ucdc)から構成されるテトラクォーク候補で、次のペアに崩壊することが実験で示されている。
このため、Zc(3900)が新粒子である場合は、その構造は次の三つがありうると考えられた。
発表の研究により、まずπ中間子とJ/ψ中間子に働く力、および反D中間子とD*中間子に働く力は共に非常に弱いことが分かり、②と③の可能性は否定された。
残る①であるが、これも計算によりコンパクトなテトラクォーク状態は極めて短寿命(約10−24秒)で中間子ペアに崩壊することが求められ、これも否定された。
結論として、Zc(3900)とは、π中間子とJ/ψ中間子の中間子ペアと、反D中間子とD*中間子の中間子ペアとが頻繁に遷移し、特定のエネルギーでの崩壊確率が増大する「閾値効果」(または しきい値効果)であると結論づけられ、これは「新粒子ではない」と断定された。
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