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ナス科ナス属の多年草。食用五大作物(小麦、水稲、大麦、トウモロコシ、ジャガイモ)の一つで、芋類では最大の生産量をもつ。和名には馬鈴薯(ばれいしょ)など幾つかある。
古い分類法での階層構造は次の通り。
原産は中米から南米。
地下茎(塊茎)を形成し、これが食品として利用されている。
収穫期は、一般に植え付けから100日後とされている。春植えのじゃがいもの収穫は晩春から初夏である。
ジャガイモは、「新大陸発見」以降の16世紀にまずスペインにもたらされ、その後、ヨーロッパ全土に広がった。ただし、当初は観賞用であった。これは、運搬中に食べた者がソラニンなどの中毒になり、食用ではないとみなされたためと思われる。
17世紀以降にはヨーロッパ全土で食用として栽培されるようになる。生産性の高さから、特に寒冷な気候のアイルランドやドイツなどで広く栽培された。なお、これらの国では主食として現在でも食べられているため、1845(弘化2)年〜1849(嘉永2)年、ジャガイモに疫病が広まると深刻な飢饉となり、100万人以上とも言われる多くの者が餓死者を出し、そしてまた別の者たちはアメリカ大陸へと渡ることとなった。
日本へは江戸時代初期の慶長年間(1596〜1615年)にオランダのジャガタラ(現在のジャカルタ)港から長崎に持ち込まれたのが初とされる。
ここからジャガタラ芋と呼ばれるようになり、後に現在のジャガイモという名になった。
今では「芋」の代表の一つとなっている。
ジャガイモの保存方法は一工夫が必要である。
炎天下や燦々と太陽が照りつけるような場所に置いてはいけない。ジャガイモは光合成によって萌芽が促がされ緑化する。こうなると有毒なソラニンがジャガイモ全体に広がってしまい、食べられなくなる。
この現象は保存中に限らず、栽培中にも起こる。家庭菜園や学級園などで栽培されたとき、土を被っていないジャガイモは緑化し有毒となる。このようなジャガイモは食べてはいけない。こういった芋を食べたことによる食中毒が毎年発生している。
基本は常温かつ日陰で保存する。冷凍保存は出来ず、原則として冷蔵保存もしない。家庭用冷蔵庫では庫内の湿度が低すぎるため、かえって日持ちしなくなる。冷蔵保存すると還元糖の濃度が上がり甘くなる。ただしポテトチップスなどにする場合には、還元糖が「こげ」の原因となりアクリルアミドを多く生成するため望ましくない。
また、風通しを確保しないとすぐに腐ってしまう。通常は、段ボール箱、麻袋、紙袋などに入れて保存される。新聞紙で包んでも良い。スーパーマーケットなどから買ってきて、その袋に入れたままにしてしまうと、最悪数日後には腐って食べられなくなる。
また、湿り気などが無い限りは、土は付いたまま保存するのが良いとされている。
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