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飽和脂肪酸はコレステロール値を上げたり、心臓疾患の原因になるなどとして、古くより悪玉扱いされて来た。
しかし2014(平成26)年3月の米国の内科学会誌Annals of Internal Medicineに「飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない」と結論付ける研究論文が発表された。
この研究結果によると、飽和脂肪酸の摂取量を減らすと、コレステロールが減るが、同時にいわゆる善玉コレステロールも減るために逆に心臓疾患にかかるリスクが高まるとしている。
また、脂肪摂取量が減ると代わりに炭水化物摂取量が増えるため、結果として炭水化物の摂りすぎによる肥満や糖尿病を招き、そしてこれも心臓疾患の可能性を高めるとしている。
炭素数12個未満の飽和脂肪酸は低級飽和脂肪酸、炭素数12個以上のものは高級飽和脂肪酸と呼ばれる。「高級」といっても質が良いとか値段が高いとかいう意味ではないので注意。なお、炭素数8〜12程度のものを中級飽和脂肪酸ということもある。炭素数6以下のものも脂肪酸だが、普通はカルボン酸と呼ぶことが多い。
炭素数が少ないと水に溶けるが、多くなると水に溶けにくくなる。高級脂肪酸のナトリウム塩やカリウム塩は水に溶ける。
天然に存在する高級飽和脂肪酸の殆どで、炭素数が偶数となっている。
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