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各電子殻にはひとつ以上の副殻がある。周期表の原子番号を一つずつ進めていくことは、基本的には、周期表の各周期に対応する電子殻を電子で充填していくものとなる。
ただし、各電子殻の副殻のうち、エネルギーの高い副殻は、エネルギーの低い次の電子殻の副殻よりエネルギーが高くなる。例えばM殻の3d殻よりN殻の4s殻の方がエネルギーが低いため、電子はM殻ではなく、外のN殻に先に入る。このように、M殻以降は、電子殻がすべて電子で埋まる前に次の電子殻の副殻に電子が入る現象が見られる。
このうち、電子が存在する電子殻のうち最も外側のエネルギーが高い電子殻を最外殻といい、原子の化学的な性質は、この最外殻電子で決まることが多い。
電子軌道において最外殻のs軌道とp軌道が電子計8個で満たされたときを閉殻といい、これが閉殻構造となる。
この状態となるのは、原子の通常状態では希ガスのみである。
イオンになると、他の原子でも閉殻構造となる。
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