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原子炉の出力を調整するために炉心に入れられる、中性子を吸収するような物質(硼素、カドミウム、ハフニウム、ガドリニウムなど、またはその化合物)で作られた棒。
原子炉には、数百本の燃料棒が挿入され、ここに、百本程度の制御棒が挿入される。
本数は炉によって様々だが、例えば柏崎刈羽原子力発電所7号機は、784本の燃料棒に185本の制御棒が挿入される仕組みになっている。
原子炉は、燃料を燃やすのに適した規則正しい配列で燃料棒が並べられるようになっていて、かつ燃料棒の間には隙間がある。この隙間に、必要に応じて制御棒が射し込まれるようになっているのである。
制御棒の挿入方法はいろいろあるが、稼働時には上に持ち上げておき挿入時は下に下げる方法と、稼働時は下に下げておき挿入時は上に持ち上げる方法とが、主に考えられる。
一般には、重力に逆らう下から挿入するタイプより、重力に従う上から挿入するタイプの方が安全だと言われており、世界的にも上から挿入するタイプが一般的と言われている。
万が一の事態に陥り制御棒の動きを制御出来なくなった場合、重力で抜け落ちてしまうよりも、重力で炉心に落とした方が安全だと考えられる。従って、フェイルセーフの観点からも、上から挿入する方式がよいと言われている。
ただ、何らかのトラブルで制御棒が変形するような事態になれば、どちらであっても制御が効かなくなる点は大差がない。
上から挿入する方式では、原子炉稼働時は制御棒は上に持ち上げられ、電磁石で保持される。
緊急時は電磁石の電源を手動または自動で切ることで、制御棒は重力で自由落下し、原子炉内に挿入される。もって核分裂は抑制され、原子炉は動作を停止する。
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