恒星間空間で、低温のガスや塵が集まり、それらが背後の恒星からの光を吸収したり散乱することで光を遮断し、周囲よりも暗く見える領域。
背後の恒星を光源として黒く浮かび上がって見えることから、この名が付けられた。
暗黒星雲という名称はその見た目から付けられたもので、暗黒物質(ダークマター)とは関係がない。
星間分子雲と呼ばれるものであるが、暗黒星雲というのは天文学的な呼称といえる。人間が可視光で認識できるものを暗黒星雲と呼ぶため、狭義の星間分子雲ということができる。
暗黒星雲の中からは様々な分子の存在が観測され、有機物も見つかっている。
暗黒星雲は星が生まれる場所であると考えられている。
ここにある物質は自重で徐々に収縮を始め、やがて中心部で核融合が始まることで恒星となる。太陽も、このようにして生まれたと考えられている。
恒星が生まれ核融合が始まると、放たれた紫外線によって周囲に広がる星間分子雲は発光をはじめ、これが散光星雲やHⅡ領域となる。
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