脳のうち、思考や運動の司令を司る部分。発生学では「終脳」ともいう。
人間などでは大脳が大きく発達しており、脳幹を覆っている。
表面には多数の襞があり、これにより大脳の表面積を増やしている。大脳は大脳縦裂によって左右の二つの半球に別れており、各半球は厚さ2mm〜5mm程度の大脳皮質(灰白質)により内部の大脳髄質(白質)を覆っている。
大脳の深部には大脳基底核が、後方下部には小脳、真下には脳幹がある。
大脳は、大きく次の層構造をなす。
機構上、大脳は大脳縦裂を境に左右の二つの半球に分かれている。
大脳の左右は脳梁を代表とする交連と呼ばれる神経繊維束によって結ばれていて、情報の連絡が可能となっている。
左右の脳には役割分担があり、これを実験によって証明したのは1981(昭和56)年にノーベル医学・化学賞を受賞したアメリカのRoger Wolcott Sperry(ロジャー・W・スペリー)博士である。
大脳(特に大脳皮質)には大きな溝があって、これを境にして前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉に4区分する。
各葉でそれぞれ異なる役割を担っている。
大脳の構造をまとめると、次のようになる。
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