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1988(昭和63)年にApple Ⅱ用として発売されたコンピューターロールプレイングゲームでUltimaシリーズの第5作目。副題はWarriors of Destiny。
アバタールは究極の知恵の写本をアビイスから持ち帰ったが、それによりアバタール島(Ultima Ⅳの時代には知られていなかったので当初は無名だった)やエクソダス島(Ultima Ⅲの3つの火山)から大量の溶岩が噴出し、その様相は大幅に変わっていった。
それが収まった頃、ブリタニアの地下で溶岩の噴出により形成されたと思われる巨大な空間が発見された。ロード・ブリティッシュは直々にその地下空間を探索することにしたが、探索に失敗したのか行方不明になってしまう。
この国家異常事態に対し、ロード・ブリティッシュの親友で政治家であるロード・ブラックソーンは戒厳令を発令。国家の事態の収拾に当たった。しかし、国が落ち着きを取り戻した頃、シャドーロードと呼ばれる存在がブリタニアを略奪し始めた。それとほぼ同時に、ロード・ブラックソーンは徳や原理を圧制に都合がいいように解釈して国民にそれを強要し、恐怖政治が始まった。
アバタールに協力したアバタール・コンパニオンの8人は危険分子としてロード・ブラックソーンに指名手配され、またシャドーロードに命を狙われるようになった。彼らは散り散りになって各地に潜伏した。
巨大な悪の力がブリタニアを襲っている。アバタール・コンパニオンであったイオロとシャミノは地球に帰ったアバタールを再びブリタニアに召還することにした。ブラックソーンやシャドーロードの監視の目を逃れながらアバタールの召還には成功したものの、シャミノはその時にシャドーロードの攻撃を受け、重傷を負うことになった。シャドーロードは次いでアバタールを襲おうとするが、アバタールが持っていた銀のメダルが青白く輝き、それを見たシャドーロードは退散した。
アバタールとシャミノはイオロが潜伏に使っていた小屋に辛くも逃げ込んだ。そして、アバタールは自身が地球に戻ってからブリタニアに何が起こったのかをイオロから聞かされることになる。
アバタールはシャドーロードと戦い、同時にロード・ブリティッシュを救出するために再びブリタニアの地を冒険する。
啓発の時代シリーズの第2作目。Ultima Ⅳのシステムが大幅に進化したのだが、その進化の仕方が異様なまでに大きい。グラフィックの進化もさることながら、時間、特に昼と夜の概念が登場し、それがゲームの世界観を非常に高めている。
話の内容も圧政下の世界であるために一気にダークな雰囲気が漂っている。特にある場面では善人でいる一方、悪人に対してはその配下に入って時には友人を裏切ってみせるようなことをしないと真相に迫っていくことは不可能である。
この作品のテーマはとある登場人物の台詞にある「徳も強要されればその価値を失う」である。
主に呪文の設定が強化され、魔法はそれを発動させるための言葉である力の言葉に沿った内容で体系付けられたのが大きな特徴。また、キャラクターのレベルが向上しないと高度な呪文が唱えられないようになったのも大きな変更点である。
そのダークな雰囲気のためか、コンシューマー機での発売はない。
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